第20話

「ふふん」


「だめじゃないか」


「パソコンが付けっぱなしだったぞ」


「スリーブにもならないし」


「眩しいじゃないか」


「私が消しておいた」


「感謝するといい」


「……」


「そうだ!」


「書き置きを見たぞ!」


「『可愛いパンツですね』」


「って、見たのか!?」


「いつ!?」


「どこで!?」


「……」


「昨日のアレか……?」


「ベッドの上で足踏みした時か……?」


「そういえば君の視線……」


「舐め回すような卑猥な視線だった気がしてきた……」


「まさかスカートを下から覗き込んでるとは……」


「幻滅したぞ」


「君がそこまでの変態だったとは……」


「ただの破廉恥モンスターにはおさまらない器だな」


「これからは警戒することにしよう」


「というか」


「もしパンツが見えたとして」


「心の中に留めておけばいいだろう!」


「どうして伝えちゃうかなあ!」


「そういうとこだぞ!」


「乙女心がわかってない!」


「……」


「いや……」


「もしかして注意換気か……?」


「わざと変態的行動をとることで、私に警戒心を抱かせているのか……?」


「そうやって私の自己防衛能力を高めようとしているんだな!?」


「君はなんて人だ……」


「まさか幽霊の私を気遣っているとは……」


「感服したよ……」


「君に指導するつもりが、まさか指導されるとは……」


「ありがとう」


「感謝を伝えておくよ」


「君のことを勘違いしていたみたいだ」


「助かった」


「私のパンツを見てくれてありがとう」


「……」


「って、んなわけあるかっ!!」


「君はスーパーウルトラ変態マンだ!」


「バ~~~~~~~~カッ!!!!」




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