彼岸花の世界で

@boxtsutiookami

主誕生

 悲しみに暮れる一人の男に届いた一通の手紙。

「過去を抱え未来で笑う

貴方の気が向くならば『彼岸花の世界の主に』

招待状を持ち、書いてある場所に行けば必ず未来が訪れる」

手紙は招待状だった。

「彼岸花の世界」それがどんなところかは変わらないが、ここに行くべきだと、そんな気がした。次の日、招待状を持ち書いてある場所に向かった。


 真っ暗な暗闇を抜けると、緑と暖かい光に包まれた森に出る。獣道をたどると、何かを隠すように生い茂る草を見つける。草をかきわけると、錆びた扉があらわれた。重い扉を力いっぱいに開けると、ひろびろとした部屋らしき空間があらわれる。

 そこは、壁がわからないぐらいに草木が生い茂り中心には小窓が一つ。あたりを見回すと不思議な沢山の生き物にぬいぐるみに本、スケッチブックに色鉛筆や絵の具などが一人の少女を囲むようにある。

 少女の視線の先には唯一部屋に光を入れる小窓。

 そのなんとも言えない、空間に目を奪われる。

 少女がこちらに気づくと「招待状」と小さく呟く。

少女に言われ、招待状を少女に渡す。

少「過去を抱え未来で笑う覚悟はある?」

主「過去を抱え未来で笑う。そのためにここに来た。」

少しの沈黙の後に

少「貴方を、彼岸花の世界の主と認める。」

と、少女は笑う。


少「猫さんも一緒に世界へようこそ」

主「バレていたかな。」

猫(仮)「ニャー。」

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