#10




before




「やあやあ、ガンマ君!キミの愛しのボクだよ!キミが愛してやまない優秀有能、純情可憐な超絶美少女のボクだよ!それじゃ、はいっ!…………ほらほら、はやくはやく………………ん?どうしたんだいガンマ君?なにをキョトンと惚けているんだい?出会ったらまずはハグして ちゅー だろ?ボクたちは恋人で生死を共有した相方じゃないか。それぐらいは当然の事だろ?ね?ほら、わかったのなら、はいっ…………んっ…………ちゅっ…………えへへっ……!もう、キミって奴はこんな所で大胆な事を、まったく仕方のない奴だねキミは!まぁ、ボクのような絶世の美女を前にして興奮が抑えられないのは無理も無い話だが、もうちょっと節度を守ってもらいたいものだね!はぁ、やれやれだよ!でもまぁボクはキミの相方であるわけだし?そういったキミの欲望の捌け口にされてしまうのも致し方ないと言ったところだね!ボクがキミの相手をしてあげなければ、周りの人達に迷惑がかかってしまう。それはやはりボクの望むべきところではないから、渋々ではあるけれどもキミの相手はボクがすべきことだろうね。いやはやまったく困ったものだねぇ!えへへへへへっ…………は?暑苦しいから、いい加減離れろ?ちょっとガンマ君ッッッ!!!それは流石に聞き捨てならないんだがッ!?なんだよキミはボクにくっつかれのが嫌なのかい!?だよねっ?!嫌ではないよねッ!?なのにそんな塩対応をとるのはどういう事なんだい!くっ!これはキミにボクという存在がどれだけ素晴らしい存在なのかと言うのをわからせる必要があるようだ!ほらっ!抱きしめてッ!いいから抱きしめてッッッ!!!んんッ、んちゅ、んじゅ、じゅるじゅる、ちゅぱ、むじゅ、ちゅ、ちゅじゅぅぅぅ、むちゅゥゥうウウっっっーーー!!!」




after




「ア゙ア゙ア゙ア゙ア゙ーーーッ!ボクは一体何をやってるんだぁ……!公衆の面前であんな恥ずかしい真似を……!あんなハレンチでイヤらしくケダモノのような行為に及ぶだなんて……!ぐぅううう……!アレじゃもう恥ずかしくギルドに行けないじゃないかい!どうしてくれるんだいガンマ君ッ!?あんなんじゃもうボクたちの事をバカップル扱いされてしまうよ!ん?元からされてる?なんの問題があるのかって?そんなの問題大ありに決まってるじゃないか!ボクはね!キミとボク。2人だけにも関わらず2人ともが凄腕の実力者。周りから尊敬と畏怖の念を集めるカッコいいコンビ冒険者を目指していたんだ!それなのに周りからの評価がバカップルって……ちょっと!なんでそんな呆れた目でボクを見ているんだい!?え、あっ、うん……そうだね……他人の評価は関係ないね……うん……ぼ、ボクも……なんていうか……はい……キミと一緒に居られればいいよ……うん……うん……これからも、よろしく……えへへっ」




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