愛猫の日
バブみ道日丿宮組
お題:誰かと猫 制限時間:15分
うっ重たい。
目が覚めるとその衝撃がまず最初にやってきた。
なんとか身体をゆっくりと起こすと、股間のあたりで愛猫が寝てた。気持ちよさそうに目をつむり、お腹の収縮を繰り返してる。
いったいいつ入ってきたんだと、昨日のことを思い出す。夕飯を食べたあとに、少し勉強をして、少し読書をして、床についた。愛猫は一階にいるはずだった。
登ってくることはあっても、部屋の前でかりかりと存在アピールをするだけで入ったりはしない。
あっそういえばと、扉に目を向ける。
愛猫が通れるように、小さな扉を扉の下につけたんだっけ。そこを通って入ってきたんだろうか。まだ入れるって教えてないのに、かしこいやつだ。
愛猫は普段猫用ベッドがある居間で寝てるし、私の部屋に入ってくる理由はあまり思いつかない。
そのまま私がベッドから降りたら、愛猫は転がってきそうなので持ち上げる。
だいぶ重くなったな。
子猫の時から一緒に暮らしてるけれど、もう立派な大人の身体つきをしてる。
枕元に下ろすと、トイレに向かった。
戻ってくると、愛猫は起きてた。
にゃーにゃーと存在アピール。
時刻は七時過ぎ。朝ごはんをよこせといってるのかもしれない。
頭を撫でると、持ち上げる。
そのまま一階に向かい、台所で朝食を作る母に挨拶。
いないと思ったら、一緒に寝てたんだと幸せそうな笑みを向けてきた。一緒に眠るつもりはなかったし、もしお腹の上だったら、途中で起こされてたよと文句を言いつつ、愛猫を下ろす。
私は部屋に戻って、外着に変化。
それから居間にいくと、朝食が用意されてた。愛猫は既にもぐもぐと朝ごはんを食べてる。
最近太り気味かもしれないと母。
もった感じはそんなふうには思っていなかったのだけど、確かにちょっと肉肉しいかもしれない。
運動しやすいようになにかおもちゃを買ってみるのも手かもしれない。
大学帰りにペットショップで探してみるよと、朝食を進める。
食パンに目玉焼き、そしてレタスという代わり映えしないラインナップ。
でも、それがかえっていい。
シンプルイズベストという言葉があるくらいだからね。
食べ終え、愛猫を撫でると家を出た。
愛猫の日 バブみ道日丿宮組 @hinomiyariri
★で称える
この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。
カクヨムを、もっと楽しもう
カクヨムにユーザー登録すると、この小説を他の読者へ★やレビューでおすすめできます。気になる小説や作者の更新チェックに便利なフォロー機能もお試しください。
新規ユーザー登録(無料)簡単に登録できます
関連小説
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます