第22話 アイシア城下町

 砂漠を数日進むと城下町が見えてきました。


「早速殴り込みですねアリカ様!」


 とか言い出すクラウニーに喝を入れる。


「馬鹿っ! まずは敵城視察と情報取集が先だ!」


 その【守護天使】と【8天勇者】何処にいるか分からなければ迂闊に手は出せない。


 数で劣る俺たちが勝つには奇襲しかないと言うのに、そんな事も分からないのか?


「はいっ、そうですね!」


 笑顔でそう返してくる辺り、やはりわかっていないのだろう。


 俺とクラウニーとリウは尻尾があるので服の中身隠す。


 クラウニーにはさらにツノがあるのでそれを帽子を被って隠す。


 ケロ次郎だけは元の姿が人間とほぼ同じなので舌さえ出さなければバレないだろうかた変装は無しだ。


 なぜこの4人だけで進軍を決めたのかと言うと、俺には【ゲート】と言う魔法があり、これはアリカ☆ を俺の近くに召喚すると言う魔法だ。


 これにより長期の遠征も少人数で行うことができる。


 戦う時だけ【ゲート】の魔法を使えばアリカ☆ を呼び出せるからだ。


 これもよく考えたらチートだな...。


 最初は【キャラメイキング】も【キャラカスタム】も【ゲート】も全く使えなかったけど、何度もやり直すうちにやり方が分かってきてどんどん上手くなっていったのを今でも覚えている。


 つまり、【守護天使】と【8天勇者】の居場所さえ分かればいつでも全戦力で包囲網を敷くことができる。


 包囲殲滅陣さえ敷く事ができればどんな相手でも容易に勝つ事が出来るはずだ。


 と考えるのは愚策だが、有利に運べることは間違いない。


 戦争において数はもっとも重要な項目だ。


 大将首を取れば基本的に勝ちではあるが、どのように詰めるかがその将軍の力量を問われると言うものだろう。


 そう言う意味ではクラウニーのような猛将は智略戦に向いていない。


 ここは俺が作戦を考える事にしよう。


(全く...、最初の関門は入り口だな...)


 門の前に衛兵がいる。


 それがこの作戦最初の関門だろう。

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