「ケロ次郎を眷属と化した？」

　そう呟くクラウニーに俺は「正解」と答える。

「そうだ、だけどクラウニーは無理だったからな、やはり【キャラカスタム】も万能ではないと言う事だ」

「いえ、確かにそうかもしれませんが、このパワーの向上っぷりは...」

　明らかに異質そうな表情を浮かべている彼女を尻目にケロ次郎は自身の身に何が起きたのか理解していたようだ。

「これは...、僕の体に一体何が...」

「どうだ？　戦えそうな気分になってきただろう？」

　俺が呟くと彼は頷いた。

「はい、これは...誰かのイメージ？　僕と同じ蛙人の戦いのイメージが頭の中に描かれています」

「そうだろうな、俺の考えうる最強の蛙人のイメージをお前に送り込んだ、その力を使いこなし俺の役に立ってくれないか？」

　そう呟くと彼はこう答えた。

「...いいけどその前に僕は僕の目的も達成しなくてはならない」

「その目的とは？」

「僕は...、ケロ美と弟を助けなくてはならない」

「ケロ美？　それは彼女か？」

「いや、だけど大切な人だ」

　そう答える彼の恋を応援しよう。

「助け出せると良いな、だけどその為には俺たちは力をつけなくてはならない、これからはリウやクラウニーと組み手をしながら実力を高めてくれ」

　俺がそう呟くとリウが何処からともなく飛び出してきた。

「あ〜！！　ケロ次郎がアリカ☆ になってる〜！！」

「リウ、この世界初めてのアリカ☆ だ、仲良くしてくれよな」

「勿論！　私達アリカ☆ は数が多くなればなるほど強くなるもんね！」

「...はっ？」

「...えっ？」

　いきなり俺も知らない情報が飛び出てきたぞ？

「リウ？　もう一度言ってみようか？」

「えっと...、アリカ☆ が多くなれば多くなるほど強さが増すってこと？」

(え〜！？　そんな特性あるの〜！？)

　アリカ☆ の【王】である俺が知らない特性があるとかマジかよ！

　アリカ☆ 達の事をまだまだ知らなくてはならなくなってしまった俺なのだった...。

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