　その後、クラウニーと力を取り戻したリウの手によってあっさりと陥落した。

「う〜ん...、ここの刑務官達はいまいちですね〜、新鮮な死体が手に入ったのはいいですが、これじゃあ強いアンデットは生めませんねぇ...」

　さらっと怖いことを言う彼女とは対極的に....。

「ね〜ね！　悪い人たち全員捕まえたよ〜！　そんで捕まっていた魔物達を解放した〜！　褒めて褒めて〜！！」

　そう甘えてくる妹にも頭を優しく撫でる。

「おお〜そうかそうか、リウはいい子だな〜！」

「えへへ〜！　ね〜ねに褒められちゃった〜！」

　清々しい笑みに俺は笑顔になってしまう。

　しかし、クラウニーからの私怨の視線を強く感じる。

「リウちゃんの頭を撫で撫で...」

　まるで俺の代わりに妹の頭を撫でたいとでも言いたそうな視線が痛すぎる！

(やめろクラウニー、お前がいくら美少女でもその視線は怖い！)

「...撫でるか？」

「良いんですか？」

「ああ、勿論だ」

　俺の言葉にクラウニーは満面の笑みを浮かべる。

「それではお言葉に甘えまして...、リウちゃん♡ よしよし♡」

　クラウニーの撫で撫でにリウは「ありがとう、クラウニーね〜ね」と答えた。

「ズキューン♡♡♡ リウちゃんは本当に可愛いですね〜♡ もっと撫でちゃいますよ〜♡」

「えへへ〜」

　リウもまんざらでもなさそうな笑みを浮かべているので問題ないだろう。

　しばらくここで休んだ後、これからの行動について説明を始めるクラウニーなのだった。

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。（ログインが必要です）

新規登録で充実の読書を

マイページ: 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる; 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める; フォローしたユーザーの活動を追える
通知: 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴: 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい