いつかは俺が輝くんだ

mayopuro

いつかは俺が輝くんだ

あいつはいつも輝いている。


あいつは大きくて

あいつはあたたかい。


あいつはみんなに愛されてる。

あいつがいる時だけ みんな集まる。


俺が行くと みんないなくなる。


たまに誰かが来るけど

イタズラされて終わり。


俺はいつも暗くて

すぐ影に隠れる。



でも


俺だってあいつみたいになりたい。

本当は俺だって輝きたい。

いつもそう思ってた。


そしたらあいつがいなくなった。

それは突然だった。


俺は一瞬だけ輝いた。

だけど一瞬だけだった。


あいつがいないと、俺は輝けなかった。





太陽の光は地球に直接降り注ぐ。

一方で月の光は、太陽の反射光。

光の道筋の距離の差だけ、それぞれの光が地球へ届くのには時差があった。


太陽が無くなった日、

月の光だけの時間が一瞬訪れた。


その優しくも堂々とした輝きは

地球の最期を明るく照らし

世界は安らかに息を引き取った。


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