異世界を1日1回のガチャで生き抜く

Sky

異世界転移

1話 異世界転移

とある森の中に洞穴があった、なんの特徴もない普通の洞穴。

モンスターがいて鉱石が生えてくる苔があって…そんななんの変哲もない洞穴の中に男がいた。



「ここは…?暗いしあんま見えないな」


(俺は今薄暗いところにいるみたいだ。洞窟…いや洞穴って言うのかそんな雰囲気がする。奥から差し込んでくる光以外灯りもないし…ここにいても埒の明かない現状、外に出てるしかないな…しかもここのしんと沈んだ湿気のある空気がなんか嫌だし)


洞穴から出ようと尻から伝わる冷たさと別れた。

ふと目をやった先に映ったのはゲル状の物体。俗にいうスライムだろう。


「こーゆー世界?よくある奴ね…てかぶよぶよしてるのに案外早いんだな…逃げるか」


ちょっと危機感と気味悪さで鳥肌が出てきたおれは走って出口らしき光を目指して走った。

光の先には森が広がっていた。


(洞穴だったんだな…ここ)


洞穴から出たあと外の景色を一瞥して振り返る。

スライムの様子を伺う限り生意気にも洞穴の外でも活動できるらしい


(あー出てこれちゃうのね…最弱生物なのに。でも外で見れば案外可愛いしこれなら別n)


そんなハートフルなことを考えてたらうじゃうじゃと奥からスライムが湧いて出てくるでてきた。


(…こりゃワンチャンも住めないなぁ!てかやっぱキメェ!)


見たところ周りに森しかないため最悪雨風凌げる洞穴で野宿と考えていたが、その選択は今消え去った。


(てかやっぱ異世界だよなここ!となるとやっぱ唱えるよなぁ!)


そう思い零はたかだかに叫ぶ


「ステータス!」


足を動かしながらも、何もないところから出てきた半透明の板、もといステータスを確認する。


00000000000000000000

Name 榊 零

種族名 人族

レベル 1

HP  100/100

MP  200/200

力   38

魔力  20+100

耐久  30

俊敏  60


精神力(SAN値)  72


グリムアーツ


魔法


スキル

・ガチャ(一日一回ガチャを回すことが可能、出る中身は完全ランダム)

・自己鑑定


称号

「異世界に転生せし者」(効果は、レベルアップ時におけるスキルポイント取得量に補正、魔力に100の補正、スキル自己鑑定の付与)


111111111111111111111111111



「おぉ…いや、まさか本当に開けるとは、、、」

と言いながら、その顔はにやけ顔である。



(なるほどね、大体はおおよそファンタジーにあるあるだけど…このグリムアーツってなんだ?アーツって言うからには武術とかそっち系かな?ってかそれより称号が有能だなぁ、、、魔力に100の補正がどんなものかは分からないけど自己鑑定がありがたい。なかったらそもそもステータスが開けなかったわけだし)


この男、逃走中なのにえらく余裕であったが、段々と顔が曇る。


「ん……?あれ?異世界言語みたいなスキルは?」


(いやまぁ流石に…まさかとは思うけど自力で習得してください的なアレではないよな…ないよね?)


「まぁどうせ日本語でしょ…多分」


と、冷や汗をかきながら思う、自分でも希望的観測が過ぎると分かってはいるが…


「それはそれとしてだ!」


無理やり意識を転換させる、そうでもしないとどんどん泥沼の様に気分が下がってしまう。


「この、ガチャってのは一日に一回しか引けないのか、、、」


(まぁ使い所が重要なんだろうが…ものは試し)


「よし、引くか!!」


(さーて何が出るかなぁ、流石に最高ランクの物は望んでないけど序盤だし景気よく良いのが当たる気がする、、、!)


ガチャを引くように念じてみると、、、、


次の瞬間には引いたガチャの内容が視界に入った。


スキル・カバディ(大)

(反復横跳びの速度が上がり、肺活量も増える)



「は?」

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