10 松本


「初めまして、だね。東雲くん」


 松本が挨拶してきた。


「ちょっと話があるんだけど、いいかな?」

「俺に?」


 キョトンとなってしまう。

 こんな有名人が、俺みたいな平凡なモブ生徒に何の用だろう?


「ふふ、来れば分かるさ」


 松本が爽やかに微笑む。

 彼について屋上までやって来た。


「お前――能力持ってんだろ?」


 急に松本の口調がガラリと変わった。


 身にまとう雰囲気も、すべて。

 俺に対して異様に攻撃的になる。


「松本、お前……」


 すぐに大きく跳び下がり、奴との距離を取った。


『悪魔たち、俺を守れ』


 心の中で呼びかける。


『悪魔Cは俺への攻撃をガード。悪魔Aは松本を無力化しろ』

『承知』


 二体の悪魔が同時に告げた。


 悪魔Cの黒い巨体が俺の前に立ちはだかり、頼もしい盾となる。

 悪魔Aは全身から黒いオーラを立ち上らせた。


 これは『魔力』というエネルギーだ。


 悪魔の武器は『魔法』。

 そして『魔力』はそのもとになるものだという。


『爆ぜろ』


 悪魔Aが右手を突き出した。


「記録97――【防壁】」


 松本が言った。


 なんだ……?


 ヴンッ。


 彼の前方に青白く輝くフィールドが出現する。

 さながらバリアのように、悪魔の火炎魔法はそのフィールドに弾かれた。


「防御能力者か……!?」


 俺は驚いた。


 松本の力は、本来視認できないはずの『悪魔』の姿を見破った『特殊な視力』にあると思っていた。


 だが、今の防御能力を見ると、こいつは二つの能力を有しているということか?


 それとも――。


「さあな」


 松本はニヤニヤ笑っている。


「能力者同士の戦いで自分の能力をわざわざバラすなんて悪手は打たないさ」

「……直接攻撃だ。やれ」


 俺は悪魔Aに命じた。







***

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