ハイエンド・ヒューマノイド ~異能で生きるゾンビ世界~
ポテトギア
プロローグ
第1話 サイト01からの通信記録
誰か聞こえるか? 応答してくれ!
……良かった、まだ通信は生きてる!
ああ、こちらサイト01、緊急事態だ! 至急応援を寄越してくれ!
状況報告? そんな悠長な事やってられない! もう武装警備隊が半分もやられたんだぞ!!
…………ああ、そうだな。すまない。
大丈夫だ。落ち着いた。うん。報告しよう。
結論から言うと……サンプルの一つが脱走した。一番強いヤツだ。
もう報告終わっていいか? 絶望しかないんだけど……。え? あー、分かってる、続けるよ。
そうそう、どれだけ強固なシェルターに隠れても無駄。銃弾の嵐を浴びせても無駄だ。全部ヤツの能力でねじ伏せられる。
……そうだ、SP-A-005。個体名称は……シオンだったか? 最初に脱走したのはヤツだよ。二番目に『ハイエンド』に近いサンプルだ。いや、今は一番だっけか。とにかくヤツが警備隊を蹴散らして他のサンプルもみんな解放しやがった。
ああ、みんなだ。全員だ。8人の
ヤツらは安全の確保のために職員を全員殺すつもりのようだ。ああ。もちろん俺もだろうな。
報告は以上だ。他に何か? 被害総額でも計算するか? このままいけば機材も人材もみんなお陀仏だ。荒廃したこの世界にお似合いな廃墟になるぞ?
全くツイてないよな……外はゾンビどもで溢れかえって逃げれないし、中ではハイエンド級のバケモノが暴れてる。八方塞がりってやつだ。
まあ何にしても応援がなるべく早く到着するよう祈るしか――
………マジ…よ冗……ゃないぞ、隔壁を突破された!
おい、今の轟音聞いたか!? もうすぐ近くだ!!
あと何分だ? 何分で到着する!? こんな所でどれだけ隠れてればいいんだ!?
………だれ…た……!
…くれ…………
……
……
……
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