第二話 異世界転生って…俺の夢が(涙)

俺の名前は高橋冬季…唐突だが異世界転生をした。


異世界転生!どこぞの誰れもが授業中考えたことだろう、自分が勇者に選ばれ無双する姿。その後のハーレム、英雄と称えられ…そんな現実を叶えるために、異世界にやってきて、偉そうな国王様や宰相がいるはずなんだが、


目に前にいたのは、鳥と猫だった

しかも転生場所が王城ではなく、暗い森に囲まれた墓場!マジ怖い、江原ならちびってるだろうな。


はっきり言おう、かなり落ち込んだね、

俺の無双!チート!ハーレム!

この瞬間に消え去ったらしい…泣けてくるぜ

そんな馬鹿思考をフル回転させながら、冬季は感傷に浸っていた…


とりあえず起き上がるか


冬季はいつまでもハーレム夢見てみもしょうがない、と思っているもののやっぱハーレムほしいなって思いながら起きあがろうとする、

諦めの悪いやつだ


そんな冬季だが異変に気づいた


「ん?」


体が動かないだが…

なんで?どゆこと?


少し焦った冬季は集中して自分の体を動かそうとする…しかし集中して頭の中に出てきたのは…今の自分の形だった…


「え?」


冬季は絶句する

何故なら…自分体が…





長さ2mほどの大剣になっていたからだ。



「ええええええええええええええええ!?」



冬季は悟った、いや悟ってしまった、…ハーレムは、妄想の中だけになりそうだな…と


剣だからわからないが、その顔はとても言葉では表せないほどの、辛そうな顔をしていたのだろう。




私は江原咲、まず私は、異世界転生をした、これは流石に驚いたわね、まさか金色のおならが、異世界への門だったなんて、これは天才的思考の私でも想像できないわ、ん?テスト赤点オンパレード?なんのことかわからないわ、私に赤点の二文字はないのよ!!!まぁ今現在それはどうでもいいとして、


二つ目に驚いたことは、自分の体が猫になってたことね、異世界転生するならせめて人間がよかったわ、神様ってやつがいるなら、ぶっ○してあげたいわね、おっと令嬢なる私が失言を、今のは忘れてください、


そして三つ目、目の前の剣が叫んだことしかも


よく聞き慣れた声で


「ええええええええええええええええええ!?」


「うるさい!いきなり騒がないでもらえるかしら」



私がコメントを返すと、聞き慣れた声の剣は、困惑した表情…は見えないわね?まぁ困惑した様子で、喋り出した、


「え!?その声?もしや江原?てかお前なんでそんな高貴な令嬢みたいな喋り方してんだよ、似合わねえからやめとけってw」


このコメントに私はキレる(−_−#)


「はぁ!?少しぐらい令嬢したっていいでしょ!せっかくの異世界転生なんだから!」


「そなのこと言ってもお前猫だぜw、令嬢気取っても似合わないから語尾ににゃんでもつけてろよw」


「むっかぁぁっぁ!いいわ!その刃身叩き割ってあげるわ!」


咲は冬季の体を持ち上げようとする!

だが予想以上に重かった、


「ふんぬうううううううううぅぅぅぅう!」


「ギャッハハハッハハwなんだその顔マジおもろすぎだわw」


力を込めた時の私の顔が相当面白かったらしいめっちゃ笑われている


「こんのクソガキいいいいい!」


私が今ある猫の爪で引っ掻こうとした時、


「お前らいい加減にしろ、全く、これだから幼稚な奴らは困るんだ、とりあえずうるさかったからお前らまとめて赤点ズって呼ぶからな」


聞き慣れた声がもう一つ、聞こえてきた


「その声!?弘樹…じゃないわ、翔太だったわ」


「君の脳みそは幼馴染の名前すら覚えてられないのかい?ほんとこれだから赤点ズは、」


ため息をつきながら、翔太は言う


「おいおい!なんだ赤点ズって!俺はちゃんとお前の名前覚えてたぞ!こんなやつと一括りにすんじゃねぇ!」


冬季は、私と一括りにされたのが嫌だったのか?自分は名前を覚えていたと言い張る、確かにこれは間違えた私が異常ね、まさに失態、


「頼むから一回落ち着いてくれ二人とも、今の現実が目に入ってないのかい?そんな騒ぐ余裕があるなら、現実把握でもさせてくれ」


翔太は、やや水色に染まった綺麗な羽をぶんぶんさせながら言っている、翔太の見た目はインコの水色でやや少し黄緑が入ったような綺麗な鳥だ、日本でペットとして売ったら、間違いなくバズるって言う見た目をしていた。


「ごめん、翔太の言う通りだわ、一回落ち着いて現状把握しよう」


私がそう言うと、今度は冬季が、


「俺は騒いでもいいか?」


と、こんな時でもアホを極めた発言をしてきた。その発言に私は、


「翔太、提案があるんだけど、この剣埋めよ、後々私達の障害になる気がしてきた、」


静かな笑みを浮かべて私は言う


「奇遇だね、僕もちょうど同じことを考えていたよ、これが馬鹿と天才は紙一重ってやつなんだろうね」


と、少しイラッとする発言だった気がするが、私は猫ハンドで穴を掘り始める、すると冬季が、


「ごめんて!!!!!冗談やから!ちょっと穴掘んないで!やめて!お願い!無理無理いいいいい、埋めないでええええええええ!」







ふぅ、これで仕事は終わったかな、断末魔は、聞こえなかったな、



この後、私たちは、冬季を掘り起こして、現状把握を始める、




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