切っ先(短文詩作)

春嵐

第1話

 迷いのある選択だった。

 どっちに転んでも、結局。心残りが出てくる。


「行きたいところに行けよ」


 彼。

 どっちでもいいような、そんな感じの。


「あなただったら」


「選ぶの俺じゃないもん」


「それはそうだけど」


「完全な50:50だよ。あきらめろって」


 そうかもしれない。

 でも。決められない。


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