平和(お題「水鉄砲」)
その日、世界中の銃火器が水鉄砲になった。誰の仕業かは分からない。強いて言うなら、神の御業だったろう。あまりに唐突で、強制的な平和。夏の国で武器を構え向き合っていた兵士たちは、泣きながら互いの軍服を濡らした。冬の国で発射された水は凍ることなく、彼らの服を、荷物を、顔を濡らした。
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