女子シングル選手(2)~その他日本人選手~
萩原舞奈(日本)
SOEにのみ登場。
トリノシーズン時点で高二の十七歳。
前シーズンに世界ジュニアで銅メダルを獲得し、シニアデビューしたトリノシーズンでもGPSでメダルを獲得。
伶里が不調だったとはいえ全日本で優勝して五輪出場を果たすなど日本女子シングルの若きエースである。
しかし世界選手権にも出ないうちから注目を集めたためにプレッシャーに苦しみ、またトップ選手の力量も目の当たりにし、トリノ五輪ショートでは二十位の惨敗発進となってしまう。
ショート直前に引き続いてフリーの直前にも伶里を呼んで助言を受け、気持ちを立て直してフリーでは6位に入り、総合11位となる。
片田菜穂子(日本)
SOEにのみ登場。
長野五輪シーズンまでの日本のエースで長野シーズンには大学4年生。
顔立ちは清楚な和風美女だが、装いには所々に過激な要素を混ぜ込む独特のセンスを持つ。
1996年度世界選手権ではフリー最終グループに入り6位入賞するなど実力は非常に高いが、1997年度は五輪前季の世界選手権の緊張感に勝てず、11位になって枠を一つにしてしまう。
弓香と井原には「妥協ができない性格が20歳を超えて練れてきた」と評される。
その評価の通りしたたかな一面があり、長野シーズンには弓香と伶里にメンタル攻撃をしかけてくる。
伶里の欠場した全日本で弓香と争って代表権をもぎ取り長野五輪に出場。本番では転倒したものの8位入賞し、引退を発表する。
笹田遥(日本)
SOEにのみ登場。伶里の2学年上の先輩で、栗橋FSCのスケート仲間。
高1と高2でインターハイに出場、高2で全日本に出場するなど優秀な選手であるが、経済的な事情から高3でスケートを続けるかどうかの進退を親に迫られる。
最低条件として全日本に出場することが必要だったが、プレッシャーのため予選の東日本選手権で15位となり夢を絶たれる。
大学受験のためインターハイを待たず競技をやめる決意を伶里に語り、伶里から廉士のいうスケートを辞める時の礼儀を教えられ涙する。
その後は登場しないが、10年後のトリノ五輪女子フリーが終了した直後アゴタ・レムと会話する機会を持った伶里は、18歳の少女という共通点から遥のことを思い出す。
殿井理永子(日本)
SOEにのみ登場。
栗橋FSCに所属する女子シングル選手で伶里の7学年下。廉士の指導を受けている。作中では中2、高1、高3の時の姿が描かれる。
選手としては国際レベルではなく国内上位に入るレベルでもないが、往復2時間かけてリンクに通うなど真面目にスケートに取り組んでいる。
伶里とは特に親しくはしていないが反発しているわけではなく、その高い技術や体力を尊敬し、自身の向上の糧としている。
トリノシーズンでは伶里が単身カナダで練習しているのに付き添うよう廉士に勧めて送り出す。
森本悠(日本)
SOEにのみ登場。
03-04、04-05年度の連続全日本女王。
03ー04年度では19歳。
連覇とはいえそれは毎回伶里のミスに助けられたもので、国際大会での実績には乏しい。
そのため03年度の全日本で優勝するも、スケート連盟は彼女を差し置いて伶里を世界選手権に派遣する。
伶里の7位入賞により出場が二枠となった翌年の世界選手権では、伶里の4位に対し10位。
この成績により、トリノ五輪と世界選手権の日本女子の出場枠は二枠となる。
福岡出身で実家は非常に裕福らしい。
いわゆる妹気質で、同じスケートクラブの先輩相手とはかなり強い地元方言で会話をする。
鈴原綾(日本)
SOEにのみ登場。
青森出身で、トリノシーズンには22歳。
ソルトレイクを逃し、トリノ以前数年間の世界選手権も逃している。
「小柄な身体でスピーディーに動く演技は見ていて小気味が良く、その点では伶里と正反対」
「年齢に伴う体力の低下とも正面から向き合い、演技に抒情性を加えた成熟したスケーターに今季で脱皮した」
と伶里からは評され、実績では森本悠や萩原舞奈に劣るものの五輪選考の有力ライバルとみなされている。
トリノ五輪選考がかかる全日本で2位入賞するが、高熱で総合14位となった伶里が横車を押す形で代表になる。
それが大問題となり鈴原綾自身もメディアの前で憤激を語るが、トリノ五輪のフリーで伶里の見事な演技をテレビ中継で観て涙を流す。
大会終了後は、伶里のはからいで世界選手権に出場したものと思われる。
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