上限のあるレアモンスター1種は全て俺のもの!
ウメとモモ
第1話 チュートリアルのモンスターをテイムした
「ここがダンジョンか………緊張するな。」
俺は今年で20歳になる佐藤 響(さとう ひびき)
身長は180センチくらい(180センチってワードが重要)
ダンジョン冒険者になるために県に1つはある【チュートリアルダンジョン】へとやってきた。
チュートリアルダンジョンは1人一回までしか入れないダンジョンで成人になってからしか入ることを日本では許されていない。
他の国では年齢はまちまちだが、ダンジョン冒険者という職業は命の危険がある職業だ。
なので大体の国でも成人位の年齢で入ることを許されてるのが殆どだったはずだ。
しかし日本は心配性なのか大人になってからなんて世知辛い世の中だ。
危険は伴うが今1番なりたい職業ナンバーワンのダンジョン冒険者。ダンジョン冒険者希望が多過ぎて来年からは試験をして合格をしないとダンジョン冒険者にはなれないらしい。
今年で二十歳で本当に良かったよ。試験とかしたくないもん。
試験内容は平均的な国立大に入学出来る程度とあるらしいがそんなん俺が合格できる頭が無いから本当に良かった。
そして人気のある理由は誰でも大金持ちや有名になることの出来る職業で、今の世界には切ることの出来ない重要な資源が豊富な場所がダンジョンだからだ。
ダンジョンは様々な場所にあり場所によっては食べ物や鉱物、今の世の中では欠かせないエネルギー源の1つである【魔石】や魔法の道具等々様々な物が発見されている。
ダンジョンの中には危険な罠や怪物もいるので簡単には手に入りにくい物もあるが中国では【不老の薬】なんて伝説物のお宝も見つかったり、アメリカでは【グングニル】という神話の槍や日本でも【草薙剣】と凄い物を発見した人達がいる。
そんなの見つけて売れば働かずに遊んで暮らせるのは間違いない!!
若い内に無理をして俺は30歳にはのほほんとした余生を過ごすためにダンジョン冒険者になることを決めたのだ。
ただし凄い武器やアイテムは【高ランク】ダンジョンにて多く発見されている。
高ランクダンジョンに行くにはそれなりの高ランク冒険者にならなければならないが、高ランク冒険者になりすぎると有名になって厄介事が増えるのは間違いないので適度な功績を残して適度な立ち位置で納まろうとは思っている。
まぁその足掛かりが今回訪れた【チュートリアルダンジョン】なんだけど………
「ダンジョンに入って進むとチュートリアルの案内が流れるんだよな??」
思ってたよりも歩きっぱなしだが一向にそんな案内流れないぞ?その前に案内が流れる機械とか何処に設置されてるんだ?
そし暫く真っ直ぐな一本道をもっともっと進むと両開きの門が見えてきた。
「はあああ!?大きな扉だな!!
4トントラックも簡単に通れるぞ?」
【チュートリアルダンジョンへとようこそ。この門より先には多少の危険がありますが、どんな危機的状況に陥ったとしてもやり直せるので安心してくだい。】
「うお!?ビックリした!?
………頭の中に声が?」
どうやらこの頭の中に流れてくる声がチュートリアルダンジョンの案内のようだ。
【それでは 佐藤 響 様にはダンジョンの恩恵であるレベルとスキルを1つ譲渡致します。まずは門の中にいるモンスターをスキル等を活用して討伐してください。】
チュートリアルの声が聞こえなくなると門が自動で開いていく。
開いた先は一本道のようだが真っ暗で奥は見えない。
「よし、まずは【スキル】の確認からだな。」
チュートリアルダンジョンに来るとレベルとスキルが1つ備わるのは知っていた。そしてそのスキルも心中で念じるとどんなスキルを貰ったかが分かるらしい。
………って受付のお姉さんが言ってたんだがどうすりゃ良いんだ??
考えてみれば良いのか??
すきるー!!スキルはなんだー!?俺の貰ったスキルはー?
【パーフェクトテイム】1回限定
一生に1度だけどんなモンスターもテイム可能。テイムが完了すると自身の知っているテイム系のスキルにこのスキルは変化する
「お?スキルが分かったぞ?………ってええ!?これ凄いスキルじゃね!?なにどんな生物でもって!!」
貰えるスキルは色々あるのは本で調べたり動画やテレビなんか見ててもありきたりなスキルは大半は知っている自負がある。
しかし貰えるスキルの中には超強力なスキルもあればゴミみたいなスキルもあった。
「俺のスキル………どんな生物もって………え?」
ダンジョンの中には竜や鬼、軍隊総出じゃないと勝てないような怪物もいる。そんな怪物もテイム出来るってことだよな!?
しかも【テイム】系のスキル持ちはどの国でも重宝される。一匹だけだとしとも早々にセミリタイアした人生送れるんじゃないか!?
スキルには【魔術系】【身体強化系】【召喚系】【変形系】【特殊系】【テイム系】等々色々な系統のスキルがある。
同じようなスキルもあれば名前は似てるが全くの別物スキルと言っても過言じゃないスキルもある。
テイム系と言っても【スライムテイマー】というスキルがスライム種をテイム出来るスキルだったり【スライム】という名前が入っていればテイム出来たり特定のスライムしかテイム出来なかったりと同じような【スライムテイマー】というスキルでも違いがある。
でも俺の手に入れたスキルは明らかに当たり!!
当たり中の大当たり!!
「今後の夢が広がるな!!そうと決まればさっさとチュートリアルダンジョンをクリアして一生の相棒を探さないとな!!
ドラゴンとか魔人とかが良いなー?可愛い女の子のモンスターとか!!
うおお!俺の輝かしい未来が見える!みえるぞおお!!」
足取りも軽く鼻唄を歌いながら一本道のダンジョンを歩いていく。
日本には【鬼】のいるダンジョンが危険であり最も有名だが俺は出来るなら別のモンスターで他の国で有名な強いモンスターがいいな!!
よしよし!早く俺のパートナーを見つけねばなるまい!!
「。チュートリアルダンジョンは、後はモンスターを一匹倒してダンジョンから強制転移させられるんだよな??」
凄ウマなスキルを手に入れたからといっての他に貰ったもので忘れちゃいけないのが【レベル】だ。
レベルはRPGゲームでお馴染みのモンスターを倒せば経験値が入って上がってくあのレベルだ。
勿論レベルが上がれば自身の強化にも繋がる。最初のレベルを貰った状態だと0の状態なので一般人と同じだが1つでもレベルが上がれば2,3割は身体能力が上がるらしい。
そんなに上がっちゃったらどうすんの?とか思うがレベルが上がっても人によっては身体能力の上がり幅にも上限があるらしいが今は置いておこう。
「さっさとチュートリアルダンジョンをクリアしてざっくざっく稼ぐぞう!!」
それから少し歩くと俺の膝下程度の大きな塊を見つけた。
「お!あれがチュートリアルモンスターか?」
大きな塊はチュートリアルモンスターの【チュートリアルスライム】
チュートリアルダンジョンには必ずモンスターが1体いて俺の来たこの場所のチュートリアルダンジョンにはこの目の前にいるモンスターがそうだ。
場所によっては【ゴブリン】や【ラット】と比較的にどのダンジョンにもいるような弱いモンスターの劣化番がいる。
そして俺の目の前にいるスライムも普通でも弱いスライムの劣化番だから女子供も素手で倒せる程弱いモンスターらしい。
「………このスライムブルブル震えるだけで反応しないな。あれ何処かで会ったことあるか?んなわけないな。」
恐る恐るスライムに近づいてみたがブルブル震えるだけで他に何も反応しない。つついてみたが震えてるだけだ。
「何もしてこないならそりゃ誰でも倒せるわな。間違ってもこんなモンスターに【テイム】のスキルをつかわ………あ。」
つんつんつつきながら【テイム】というワードを言ってしまった。
テイムのスキルの発動条件は対象のモンスターに触りながら【テイム】と言うことだ。
「やっちまった………」
【チュートリアルスライムのテイムに成功しました。】
頭の中でテイムに成功したメッセージが流れてきた。
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