第4話


 むちゃくちゃだ。


 大体、私はフラれたことを後悔してない。


 そりゃあ、成功するに越したことはなかったが、ダメならダメで、前を向こうと思った。


 “ガチ恋“ってわけでもなかったし。




 「おい、待て!!」


 「なに?」



 教室を出た後、颯太が呼び止めてきた。


 今のはなんだと、言わんばかりに。



 「今、なんて言った?」


 「なにってなにが?」


 「好き…って?」



 目を点にしている。


 無理もない。


 放課後、誰もいない教室に呼び出されて、幼馴染に告白されたんだ。


 まあ、そういう顔になるよ。


 同情するね。



 でも、生憎私は忙しいんだ。


 告白に失敗したら、また、最初からやり直しだから。


 私は死んだ日から、死んだ年の「夏の季節」を繰り返している。


 真っ青な空と、積乱雲。


 照りつける太陽の日差しが、もうずっと、何日も続いている。


 それも全部、あんたのせいだけど。

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