幼等部・高等部3年生

第24話 イスの偉大なる種族

 4月だ。

 そう、進級である!

 進級試験は余裕だった。授業さえ聞いてりゃ(サロンの用で出れない時に、ノートを取ってくれる友達は大事だ)なんてことないのである。

 他の連中は違うのか、出来が悪いと

 「あーAクラスに残れないかも」「○○の問題分かったー?」などと騒いでいる。


 しかも高等部3年は実技戦闘試験が入る。

 先生が操る魔界ドラゴン相手に戦うのである。ただし殺すのは厳禁。

 こっちも死にはしない、死には。どんな怪我も治してくれるし、カバーリング要員として護衛セキュリティが試験場に来ているのだから。


 俺は鼻歌交じりにドラゴンに近寄って、―――ドラゴンの攻撃を避け―――体にタッチ。出力マシマシの電撃を送り込む。ドラゴンは硬直して動かなくなった。

 これにより、最短撃破の記録が更新されたとかなんとか。


 ちなみにジークは、ドラゴン相手に素手で押し勝って、ふっ飛ばした。

 さすが鍛えてるだけはあるな。いや、俺もできるけど(負け惜しみに非ず)

 ジークは勉強の方に、苦手分野(化学・科学・古文)があるが、試験前に「ここが出る」と教えてやったからきっと大丈夫だろう。


 幼等部も、3年への進級は実践戦闘があるはずなので、後で聞いてみよう。

 みんな発表は明日なので、滅茶苦茶緊張してる奴、ナーバスになる奴、試験が終わったのをいいことに飲もうと言ってる奴らまで。


 俺?俺は寮に帰ってまったりするぞ。暖炉の火は、もう消してるけどな。

 かえったら、チビッ子2人組が―――いや、モーリッツの背が伸びてないか?

 聞いてみたら「3㎝伸びました!これでミランダを抜きましたよ!」とのこと。

 微笑ましい話である。ここからが伸びる時期なので楽しみにしておこう。


 そういえば実技試験はどうだった?何が相手だったんだ?

「「キマイラです(だよ)」」

 2人共記憶球を作り出して差し出してくる。2つ同時に飲み込んだ。

 ええって顔の2人。「大丈夫だ2人共、俺は10個までなら並列処理ができる」

 と言ったら、モーリッツにさすが先輩です!と言われた。悪い気はしないな。


 まずはミランダ。攻撃力が低いので、徹底して相手の目を狙う。

 『特殊能力:必中』があるので、面白いように両眼を潰されたキマイラ。

 尻尾をちょん切った時点で、戦闘の終わりの合図が出た。

 無力化されたと判断されたんだろうな。

 「いい感じじゃないか。固いのじゃなくて良かったな」

 「うん、リビングアーマーとか言われたら『教え』で強化して殴るしかないもん」


 次にモーリッツ。正統派の剣技(まだ子供用の剣だが)で、順当に相手を追い詰め、打ち取った。いわゆる綺麗な剣術である。評価も高いんじゃないだろうか?

「いい太刀筋だ。そういえばお前にはまだ稽古をつけてやった事がないな。今度から、ミランダと一緒に鍛えてやるよ。できればルイーズと一緒にな」

「ルイーズ様?確かお妾さんの1人ですよね、強いんですか?」

「戦魔系ワーウルフだぞ。まあ俺が鍛えたも同然だけど」

「先輩の好みの基準が分かりません」

「何か手に職のある、意欲のある女が好きだな」

「………ああ、なるほど。如月先輩もそういう感じですね」

「そ-ゆー事」


 ジークも付いて来てたので「明日の発表を祈って」飲み会が始まった。

 うちにあるのだから当然、血酒だ。風味と味の違うものが10種類ほどある。

 後から来た如月ちゃんを巻き込もうとしたのだが、俺の記録更新の事を聞いて、今すぐ報道に行ってきます!と走って出て行ってしまった。


 10分後に「臨時ニュースです―――」とやられてしまう。

 やったのは如月ちゃん(俺の婚約者)なので文句も言えない。

 ちなみに血酒でべろんべろん―――70%あるって言ったのに飲むから―――になったジークは強制お泊りだ。居間でな。


 次の日。

 俺は高等部3年A組の主席だった。

 そして何と!今までなら真ん中よりちょっと高いぐらいだったジークが次席だ。

 周りは、おれが学級委員長、書記がジークで決めてしまってるようだ。


「おいお前書記とか務まるのか?」

「大丈夫だ、家の仕事で秘書の仕事は覚えた」

「ちちしりふとももvに注目してたんじゃないのかー?」

「大丈夫だって!まあそこも見たけど」

「やっぱな。でも今回ので、スポーツ万能に成績優秀と周知されたんだ、確実に以前よりモテそうだな?」

 ジークは無言でガッツポーズをした。


 それから高等部2年の結果評も見に行く。

 如月ちゃん、サロンにどっぷりにしては成績がいい。まあ賢魔ハーフだからな。

 周りを見回して如月ちゃんを探すが、どこにもいない。帰ったのか?

 (能力制限空間だから)学内通信用携帯で如月ちゃんにかけるが出ない。

 首をひねりながら、俺たちはそれぞれの寮に帰ったのだった。


 次の日。

 嫌な予感がするので、如月ちゃんに何度もコールする。

 出ない。初日の授業は休めないので、放課後寮まで行ってみることにした。

 ちなみにジークはスポーツ系サロン(よく聞いてみたらサッカーサロンだった)の学内試合の練習の為、同行しない。というか1週間ほど忙しいそうだ。


 チビッ子二人を連れて、如月ちゃんの寮にやってくる。

 読んでも返事がないうえ、カギが開いている。お邪魔する事にした。

 とりあえず、全部のドアを開けてみようという事で、廊下を歩く。

 そうしたら、円形のロボット掃除機がいきなり表れて、俺達を認識すると―――。

 突然火花を散らし、青白く放電しながらこちらに体当たりしてくる!

「危ない!避けろ!」


 俺達が避けても、執拗に追い続けるロボット。

 仕方がないので「如月ちゃん、ゴメン!」といって掃除機にキックを叩き込む。

 完全にひしゃげた掃除機は、沈黙した。

「どうなってんだ、こんな改造するようには見えなかったけどな………?」


 外装を引っべがすと、まるで高位の賢魔がいじったように、意味不明に見える改造の跡が見られた。如月ちゃんのレベルでは無理だ、俺は出来るがやらない。


 警戒しつつ次の部屋に移る。リビングだ。

 開けてみると―――

 フローリングの部屋で、6畳程の広さがある。床には黒いカーペットが敷いてあった。電気はついてないし、窓にはカーテンが引かれているので薄暗い。

 室内は誰もいないが、テレビがつけっぱなしだ。


 床には辞書の類や、百科事典、何故かファッション雑誌が散らかされている。

 さらにベッドの上には電子機器(携帯も)がバラバラにされていた。

 パーツごとに几帳面に並べられている(そりゃ携帯に出ないわけだ)

 それもネジの一本一本に至るまで、きっちりと等間隔に並べられている。

 如月ちゃんの賢魔の部分が暴走した?これは賢魔のやる事だ。

 「それ以外には何もないみたい」

 というミランダに従って、別の部屋へ。


 今度開けた扉はキッチンだった。

 部屋の中央にキッチンテーブルと椅子。隅に大き目の冷蔵庫が置かれている。

 冷蔵庫の前には、恐らく中に入れられていたのであろう食材やペットボトルなどが外に出されて、きちんと並べて置かれている。

 3人が顔を見合わせて「開けるか?」「それしかないよね」「警戒しておきます」


 冷蔵庫を開けると、そこには如月ちゃんが学校のジャージを着て入っていた。

 一瞬ギョッとしたが、と目が合った。生きてるようでよかった。

 彼女はのったりした動きで冷蔵庫から出てきた。

「如月ちゃん、だよね?」

 姿形は間違いなく如月ちゃんのものだが、膝やひじの様な関節部分をうまく操れてない上に、目には光がなくぽっかりと開いた深淵を覗き込んだ気分になる。


「誰だ?あんた………」

「敵対するようなことはしないので、私を破壊するような行動はしないで欲しい」

 淡々とした、やっぱり賢魔っぽい口調で告げられた。

「………で、あんただれ?あれか?精神交換か?」


「よく分かったな、私はイス2022。君の言う通り、タイムトラベル中の事故でこの体の持ち主と精神交換してしまった」

「如月ちゃんが無事かは分かるか?」

「私の仲間が手厚く保護していると見て間違いない。しかしタイムトラベルを妨害している元凶が排除されない限り、元には戻れない。お互いに肉体が朽ちるまでこのままだろう。恐らくこの町(と言いたくなるのは分かるけど、学校だ)の近くに元凶があるはずだ。その場所を特定し可及的速やかに排除する必要がある」


「私はまだこの体に不慣れなため、うまく操作できない。

 そこで障害の排除を手伝ってほしい。選択の余地はないと思うが、

 諸君に知的種族たる自負があるのならば、私を満足させる合理的な回答を望む」


 成り行きを見ていた2人に「いいな?」と確認を取る。

「それしかなさそうだし、いいんじゃないかな?このままでも賢魔として生きていけそうだけどね!あははははははー」

「先輩の婚約者なのだから、先輩の思うようにして貰っていいと思います」


「聞くけどイスって、イスの偉大なる種族の事か?」

「そうだ、よく知ってるな」

「先輩、それはどんな種族ですか?」

「魔界ができる前にあった古い惑星を支配していた種族だ。

 悪魔じゃなくて、邪神系種族、飛行するポリプに絶滅させられた」


「今回のタイムトラベルは何が目的なんだ?」

「天敵である飛行するポリプの脅威から逃れるためだ。

 我々は×××年前の文明を捨てて、

 ○○〇年にこの座標で繫栄している宇宙人と精神交換する事にした。

 だが事前調査のために現地に赴く途中この時間に捕らわれてしまったのだ」


「先輩、飛行するポリプってどんなのなんですか?」

「イスの偉大なる種族の天敵である独立種族なんだが………

 思考回路が謎なんで、イスの偉大なる種族も意思疎通ができてない。

 外見はまさに飛行するポリプだな。ただし消えたり出たりするが。

 気持ちが悪くなってくる笛の音が聞こえたら、近くにいると思え。

 ちなみに風を操る。で、武器としても使う」

「………君は詳しいんだな、その通りだ」

 魔界図書館の、正気度の減らない書物は、制覇したからな。


 そう言いながら、イス2022は、キッチンの机の上に学園の地図を広げた。

 地図の北側森林地帯には赤い丸がついている。

「この付近から謎の妨害電波が出ている可能性が高い、調査に付いて来てくれ」

「いいよ。学園の許可を取ってから出ないとだけど。ついでに装備も整えたい」

「では私は待って―――」

「ダメだよ、その体は生徒のだから、無断では絶対に出れない」

「………一緒に行こう」

 そう言ってイス2022は浴槽(空)から、黒いボストンバックを持って来た。

 中身を聞くと、護身具だ、とだけ答えてくれた。深追いはすまい。


♦♦♦


 はい、外出許可が取れ、目的地に到着しました。

 森の中の開けた場所だが薄暗い。それが魔界の野外のスタンダードだが。

 そして雨がしとしと降って来ていた。

 と、思ったら如月ちゃん、もといイス2022!服を脱ぐな!

 ミランダが慌てて止めていた。

 

 釈明を求めると、イス2022にとって雨に濡れて衣服が肌に張り付くのは、とても不快な事なのだと言われた。

 私達のルール的にはそれでも着てなきゃダメだと、きつく念を押しておいた。


 イス2022の案内で、森を飛行していたら―――イス2022は飛べないので、俺の背中に乗せた―――突然見えないゼリー状の幕を通り抜けた様な奇妙な感覚がした。

 よくある、感知結界を通り抜けた感覚だろう。 

 そして今までは認識できなかったが、開けた場所に大きなサイロが立っているのを見つけた。ここが昔農地だった頃の名残だろう。


 サイロの近くには平屋のプレハブがある。窓に明かりはない。

 イス2022は「妨害装置がこの付近にある事は確実だ、見ればわかる」と言う。

「プレハブ小屋を先に調べてはどうか?

 小屋は無人だが、サイロは何が中にいるか分からない」

「そうだな、小屋にヒントがあるかもしれないし」


 小屋の中に入ると、塗料らしき臭いでうえっとなった。

 電気は―――つけなくても全く問題ないな、放置。6畳1間ぐらいの狭い部屋だ。

 中央には作業テーブルとパイプ椅子が1つ。

 その上には大きな合板が置かれ、塗られている最中だと分かる。真っ黒に、だ。

 床にはコンビニの袋やゴミが散乱している。汚ねえな。


 正面の壁には、半開きのロッカーがある。率先してミランダが調べ始めた。

 こういうのが得意だから、任せておけばいいか………嫌な予感がするな?

 ミランダが立方体の水晶を手にした時、

「「見るな!危険だ!」」

 をう、イス2022とハモった。

 幸いミランダは立方体の水晶を、とっさだろう、ゴミ袋に突っ込んだ。


「イス2022、あれは何なんだ?」

「警告を発したのに知らないのか?」

「残念ながら『勘』に突き動かされただけでな」

「あれは10秒間見つめると、イェクーブの住人と強引に精神交換させられてしまうアーティファクトだ」


 そういった時だった、プレハブの玄関が開き、目を血走らせ、口からダラダラとよだれをこぼしている男が、鉄パイプで襲いかかってきた。

 だが相手が悪かったな、ここは「能力解放空間」なんだ。

 男はモーリッツとミランダに無力化された。持って来たロープで縛りあげている。


 身体検査をすると、身分証(淫魔領の会社のもの)と手帳が見つかる。


【手帳の中身】

 拾った水晶の中に灰色をした虫のような生き物が見える。

 心が吸い込まれていくようだ。これは夢なのか?


 イェクーブ、イェクーブの住人の声が聞こえる。

 私の魂が吸い取られ


 判読不能が数ページ続く


 (以下、別人のような角ばった字で書かれている)

 イス人のタイムトラベルを阻止するために、飛行するポリプと同盟を結ぶ。

 サイロに設置した装置を使ってイス人の未来への精神交換を防げば、奴らはやがて飛行するポリプによって絶滅させられる。

 支配者不在となったこの星は、我々イェクーブの住人のものだ。


「先輩、イェクーブの住人って何ですか?」

「あー、簡単な事しか知らないが、宇宙のどこかに存在する独立種族だ」

「この人が精神交換されてるなら、何でキチ〇イになってるのさ?」

「確か、イェクーブの住人は長時間精神交換をしていると、急速に理性を失って野獣化してしまうんだ」

 イス2022が続ける。

「恐らくこのイェクーブの住人は

 自分を犠牲にしてタイムトラベルを妨害したのだろう」

「元には戻れないの?」

「その方法は知られていない」

「………後でその人と、水晶立方体は回収しておこう」


今度はサイロの調査だ。

黒く塗られた合板が、サイロの内部に何千枚と張ってある。

ヴァンパイアは『闇視』があるが、モーリッツには厳しいんじゃないだろうか?

取り合えず、『闇視』を付与しておいた。


「上に何かあるな」

 地上から見て15m程に、鉄パイプが渡されている。

 そこにおかしなものがくっついているのがわかった。

 直径1m程の8面体で、表面は葉脈のようなものが走り、不気味に明滅している。

「あれだ、あれがタイムトラベル妨害装置で間違いない」

 イス2022の言葉で、全員が飛行体制になった。


 サイロの天井付近から、身の毛がよだつ口笛に似た何かの音が聞こえる。

 『初級光属性魔法:ライト』を唱えると、ざわざわと空気が震え、小刻みに触手を動かす巨大な泡状の物体がゆっくりと降下してくるのを確かに感じた。

 それは目に見えたり見えなくなったりを繰り返す。

 まるで物質と非物質の境目に存在しているかのようだった。

 俺は『勘』で確信した。これが飛行するポリプなのだと。


 俺はあまりの気持ち悪さに吐きそうになったが、何とか踏みとどまる。

 おい!?モーリッツがぶつぶつ言いながら土を食おうとしてるぞ!?

 慌てて「治癒魔法:抑制・狂気」をかける。

 モーリッツはギョッとして、口の中の砂を吐き出した。

 ミランダは………一番軽傷らしい。


 俺は『上級無属性魔法:アポート(取り寄せ)』を使って水晶立方体を引き寄せた。

 目を逸らしつつ片手で持つ。

 俺は飛行するポリプ―――の、出現時―――に合わせ、水晶立方体を目の前に突きつけた。勿論俺はあさっての方を向いている。

 要は使い方はメデューサの首である。

 飛行するポリプは簡単に無力化された。


 タイムトラベル妨害装置を壊すのはもっと簡単だった。

 全員で、上空に向かって攻撃魔法を叩き込んだだけである。

 サイロから出た次の瞬間、落ちた雷でサイロが崩れ落ちる。

 『下級無属性魔法:センスライフ』で飛行するポリプの反応があるか見る。

 雷は火災となりサイロをおおっていく。

 生命反応は、完全に消えた。


「諸君の活躍のおかげで我々は絶滅の過去から逃れることができた。

 我々偉大なる種族はこれから繁栄の未来へとおもむく。

 だが過去と未来をつなぐ現在の魔界を一旦悪魔に任せよう。

 絶滅の時を迎えるまで、ささやかに生きていくがいい」


 そう言い残すとイス2022は如月ちゃんの体から出たようだった。

 如月ちゃんの体がぐらりと倒れかかったので、受け止める。

「ここは………学校?さっきまでのは夢?」

「夢じゃないよ(そう言って起こったことを話す)」

「雷鳴………心配かけました?」

「アレで心配しなけりゃ婚約者失格だね」

「ありがとうございます………」


俺たちは水晶立方体を袋に入れて持ち、獣の様になってしまった男(俺らと同じく入院させたら、多分姉ちゃんが何とかしてくれる)を連れて病院に行くのだった。


ポリプのおかげで、正気度がごそっと削れてしまった。特にモーリッツ。

如月ちゃんも正気度が削れていたので、一緒に入院だ。


ちょっと不思議な進級だったが………如月ちゃんが無事でよかった!

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