『この夕方が、最後ではないと、言い切れないものを』
やましん(テンパー)
『この夕方が、最後ではないと、言い切れないものを』
真っ青な、雲ひとつない、快晴の空が広がっている。
それから、いくぶん、遠慮がちな夕焼けが、低い空を覆ってきた。
夕焼けは、悩んでいない。
夕焼けは、泣いていない。
夕焼けは、愁いていない。
極めつけの物理現象なのだから。
なのに、なぜ、ぼくは、
虚しさが込み上げるのか。
知らぬが仏の夕焼けさん。
明日も晴れになるのだろう。
しかし、ぼくが、必ず見るとは
言い切れない。
そんな夕焼けは、やはり切ないのだ。
しかし、夕焼けも、いつかは無くなる。
夕焼けに泣く人も
いつかは、居なくなるだろう。
あすではなければ、いいな。
『この夕方が、最後ではないと、言い切れないものを』 やましん(テンパー) @yamashin-2
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