27.水鉄砲

水鉄砲を撃ち合った。びしょびしょの服を張り付けて、痛い日差しの下で笑った。

無邪気すぎた、遠い日の記憶。

「どうしたの文香」「なんでもない」

褥の上、汗が浮いた脚に手を滑らせる。触れてはならない所へ手を伸ばす。

もう戻れない。濡れた肌を、太陽の下で晒し合えた日々には。

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