第5話 突然の絶筆宣言

 先日、Twitterで同じ道を往く方が絶筆宣言をされましてね。去ってゆかれました。

 あの方はいつから活動されていたのでしょうか。もう聞くこともできません。

 ねぎらいの言葉をかけましたが、私があちらの立場でもおかしくありませんでした。先を越されたような気がしました。機会を逸した気がしました。

 今回は延伸を決めたものの、いつかまた岐路に立つのでしょうか。そこでまた選択を。


 聞けばわずか2年半でとお笑いになるでしょう。でも私には特別濃厚な2年半でした。

 部活とおよそ同じです。4月の入学から、3年生引退の夏までわずか2年と半年。それと同じだけの日々が流れました。


 全てを注ぎこんだ作品が撃沈して、そのあとで何かが書けるのでしょうか。

 少なくとも今は何も。

 それでも書ける人だけが残れると言うのなら、私はその範疇から漏れるのかもしれません。

 でも自分自身が見たくなったのです。何も書けなくなった先に何があるのかを。どんなものが出てくるのかを。

 もしかしたら何も出てこないままなのかもしれません。


 でも。

 もし、また書けたのなら。


 それは見つかったのです。書きたいものが。

 いつか訪れるかもしれないその時を、座して待つのをよしとせずに。当て推量の方角に向かって歩みます。

 まずは改稿を。

 次に短編を。

 それらに向けて腕を動かしている間にきっと。

 私は私の妄想力を信じます。

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