柿崎零華のコント新作集season1

柿崎零華

第1話~夜間強盗~

―――車内―――


今日の自分たちの目的は、夜間に美術館に忍び込んで、お宝を盗み出すこと。


きちんと下調べもしたため、完璧なはずだ。でもこの男を除けば・・・


後輩「先輩!ジュース買ってきました」


いきなりコーラを片手に持った後輩が車に乗ってきたため、少し怒りながらも


先輩「馬鹿野郎!!誰がジュース買ってこいって言ったんだよ!!」


後輩「え?だって、暑いから喉が渇くかなと思いまして」


先輩「お前さ、これから何をするかわかってるんだよな」


後輩、何を想像したのか、真顔になりながら


後輩「え?美術館巡りですよね?」


先輩、後輩の頭を殴りながら


先輩「んなわけないだろ!強盗だよ!」


後輩、顔面蒼白になりながら


後輩「そ、そんな罰当たりな!」


先輩は、少しキレながらも


先輩「お前喜んで協力するって言ったじゃないかよ」


後輩、少し落ち着いたのか。ため息をつきながら


後輩「あのさ。どうやって盗むの?」


先輩「それはな、警備員を・・・」


後輩「殴り殺す」


先輩「馬鹿野郎!何軽く殺人を犯してるんだよ。罪重くするだけだろ!」


後輩、舌打ちをしながら


後輩「つまんねぇな」


先輩、完全にしびれを切らしたのか。


先輩「あのさ、お前やる気あるのか?」


後輩「やる気はありますよ。警備員の首を折ればいいんでしょ」


先輩「そういうやる気じゃねぇよ!!」


後輩「うるさいなぁ、パワーマット盗めばいいんでしょ」


先輩「パワーストーンだよ!!」


後輩、座席を倒しながら


後輩「明日はどんな日になるだろうな~」


そのまま寝てしまった後輩。


先輩「おい寝るなぁ~!!」


~終~

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