第3話 会えない時間(あって四日目)【咲視点少なめ】

翼視点

咲さんとあって3日が経った。昼頃に咲さんの家から出て今は家に帰る途中。


「はぁ...バイバイする時可愛かったなぁ...」


『 ばいばーい』


だってばいばーいって言いながら両手をブンブン振ってるんだよ?可愛すぎない?


「とりあえず家帰ったら課題しよ...大してないけど」


うちの女子校は私立なんだけど基本授業の質が高いから課題とかはほとんど出ないんだよね出ても2週間に1回ぐらい見開き3ページぐらい出る。だから1時間あれば終わる。


「はぁ...咲さん...受け入れてもらえて嬉しい...」


そう。前日勢い余って告白しちゃったけど大体OKな返事を貰った。


「教員試験か...2週間後じゃん...すごいな...2週間前なのに出歩いてて...」


今調べたけど中学校高校の教員試験の倍率は7倍ぐらいだった。


「やばいな...咲さんの隣に立っても良いぐらいの人になる!その為にとりあえず...株...やるか...丁度株の勉強もしてたし。」







「うーんとりあえずこのよくわかんないとこに1万円ぐらい買ってみよ。あとこのよくわかんないとこに2万円。終わり〜1ヶ月後ぐらいに2万円の方は回収しよ〜っと」


んー!お腹すいた!


「カップ麺でも作るか...」


はぁ。咲さんのご飯美味しかったなぁ。




『 翼ちゃん。朝ごはん何食べたい〜?』


『 作ってくれるんですか!』


『 いいよ〜』


『 やった!和食食べたい!』


『 いいよ〜多分サバがあったから焼いて食べよ〜あと色々作る〜』


『 わーい』





『 んぐんぐ...おいひぃ...お味噌汁も優しい味がする...毎日作って欲しい...』


『 ッ!もう...この子は...』


『 なんで顔隠すの?』


『 無意識なんだもん...』








あれ...


「プロポーズしてるじゃん...だから顔赤かったのか...今思うとはずい...とりあえずお湯沸かそ。」


「頂きます…寂しい…」


「はぁ...こんなに人に親密に関わったの久しぶり...寂しいなぁ...はぁ...」





「課題と予習でもするか...」






「なんで虚数なんてあんだよ(💢^ω^)二乗してマイナスになる数とか普通に計算してて出てくるわけねぇだろ。なんだよiとか舐めてんなよ?...i...あい...愛...咲さん...愛しています...誇張しすぎじゃない?うん。話がずれた。とりあえず終わり。」


「はぁ咲さん…連絡しようかな…でも教員試験の勉強で忙しいかも…はぁ…というかまだ連絡先交換してないや…告白もしたのに連絡先ないの...悲しい...することない...寝よ」




《夢》


「ねぇママ〜ママ〜うわ〜ん」


タッタッタッ


「どうしました?」


「雪さーんママがお話してくれない〜」


「ママは今忙しいから落ち着いたらきっとお話してくれるようになるよ。今は私がお話してあげる」


「雪さんがお話してくれるの!」








「ママ〜」


「ねぇ」


「!なっなにー」


「ウザイ。」


「...え?」


「はぁ。ウザイのよ見て分からない?いっつもいっつも話しかけてきてさぁ...迷惑なのよこっちは」


「えっあっ」


「はぁ。ほんとあんたなんか産まなきゃ良かった。」


「あっうっう」


パシっ!


「泣くな。甘えんな。クズが。お前家政婦に泣きついたらタダじゃおかねぇからな?あ゛?」


「わかっ分かった...」


「ちっ。もうこれからは喋りかけて来んなよ」

















「ッ!はぁはぁ。さいっ悪だ...くっそ。クズどもとの夢を見ちゃった...」


「ほんっと。お金くれるのは良いけどそれ以外のことはしてもらったことない...はぁまあいいやとっくの昔に親子の縁なんて会ってないようなものだからね...はぁ寝れんくなった...咲さん何してるんだろぅ...はぁ...週末まで会えないのかぁ...はぁ...つらい...」









「あ゛あ゛ぁ゛寝不足...なんなら変な体勢でスマホ弄ってたから首痛い...」


「7時…学校行くか」











ついた〜よーし本読むふりして頭の中でどうやって咲さんを犯すか考えとこ〜Mかな〜Mだったらいいな〜一応Sだからさ〜咲さんが快楽に溺れて乱れる姿…おっふ鼻血出る。


「うぃぃ。インキャ委員長また本読んでんのぉ?」


「友達いないの〜ぼっちなの〜かわいそ〜」


ちっ。めんどくせぇ。何やねんかまちょかよだるいな。


一人目は赤羽 マヤ。金髪。顔面中の上。まぁとにかくうるさい。だるい。私がなんかしたか?暇人かよ。というかちょくちょく私のもの捨ててくなよ。頭おかしいんちゃうか。いじめか?いじめなんか?校長に言うぞ?まぁどうせ揉み消されるだけだけどね。なんなら余計悪化するからほっとくのが一番。どうせ安物ばっかだし。


二人目は柳 理央。茶髪。顔面普通。あれよ。赤羽にいっつも引っ付いとるだけの存在よ。特徴特になし。


「やめなさい!委員長は本読むのが好きなだけなの!友達なら私がいるわ!」


はいきちゃった。副委員長の工藤 沙良。クズ。私知ってるだってこいついっつも陰で私のこと笑ってるもん。見たからね私。なんなら独り言で「私に泣きついてきたら叩き落としてやる」って言ってたからね?そんな時一生来ないけど。あと友達な訳ねぇだろ。友達だと思ってるやつに絶望与えようとしねぇだろ。


おっとやっぱり頭の中は言葉が悪くなってしまいますわ。これからは頭の中を落ち着かせる為にお嬢様になっていきますわ。


「あっありがとう沙良ちゃん」


あら。こんなことを言うとニヤニヤしていますわね。きっとうまく私に懐いてくれてると思っていらっしゃるのでしょうか。でしたらごめんなさい。私その場しのぎの挨拶しかしませんので。


「どういたしまして!辛いことがあったら相談してね?いつでも話聞くから!」


「ありがとう…」


あなたにあげたIDはサブ垢ですわ。本垢は誰とも交換してませんわ〜これからさきもおそらく咲さんぐらいしか登録しませんわ〜あとしたとしても咲さんの家族だけですわ〜


はぁ。なんでこんなめんどくさい奴らが集うとこに来たんだろ。もう今から共学に編入したろかなマジで。


はぁ学校ってこんなに怠かったっけ…


終わったら咲さんの家行ってもいいかな?…行くか。うん行こう。




ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー



咲視点


「翼ちゃん…」


はいどうも。咲だよ。2週間前だから詰め込まなきゃいけないのに翼ちゃんに会いたくて全く集中できないよ。


「あああああああああああああ!」


頭を掻きむしりながら発狂。よし。1週間サボろう。よし決めた。1週間サポる。んで、あとの1週間死ぬ気でやる。そうと決まったら...何する?デートプランでも考えとく?デートデート...ふへへ。翼ちゃん好きぃ♡顔も声もつま先から頭のてっぺんまで私に優しいところ私のご飯美味しいって食べてくれるとこ全部全部好きぃ♡嫌いなところなんてなぃ♡あって3日なのにこんなに好きになるとは思わなかった...ふへへ。幸せぇ。


「本来の目的から遠く離れてた...決めるべ」


デートプランっていうか翼ちゃんと行きたいところをリストアップしていこうかな。動物園も行きたいでしょ?水族館も行きたいでしょ?お花も見に行きたいし、遊園地も行きたい!海もプールも行きたい!山は…いいかなうん。虫いっぱいいるし。あと車中泊もしたいかも。海外にも行きたいし、日本全国だって回りたい。でも教師になったら休みが少ないのか…というか教員試験受かったらって言ったけどさ少なくともあと三ヶ月はあるじゃんつら。まいっか。うん。早くなってもいいよね。うん。早い方が翼ちゃんを取られなくて済むからね。唾つけとかなきゃ。よし。翼ちゃんの夏休みに旅行行く計画するか。どこ行こっかな〜北海道とかいく?夏だからちょうどいいかも。海の幸食べたいかな〜確かあそこは普段の課題は少ないけど夏休みの課題が多いんだっけ。でもその代わり休みが長いんだっけね。二ヶ月半はあるってお友達が言ってた気がする。よーし二ヶ月使って北海道回りまくるぜ〜


ピンポーン


ん?宅配便なんて頼んだっけ?





あとがき

咲ちゃんはずっと家にいるのですごく話が出てこない。さて、教員試験の合格が10月ぐらいなことを咲ちゃんは知った訳ですが一体どうするのでしょうか。ちゃんと色々調べてから書こうと思いました。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る