本気の不倫

aki

第1話

前田愛美40歳、歳の差婚の私は今

一人働いて家計を支えている。

夫(徹)は、もう現役引退だった。

年金は、しれていた。

愛美は仕事に行く前に朝食、昼食と

作り仕事から帰りに買い物をして

夕飯を作っていた。

既製品を嫌がる夫なので手作り

ばかりだった。

自分は、しないけどキレイ好きな

夫なので、掃除も2日に1回は

必ずしていた。

ただ洗濯が好きな夫は洗濯を

必要以上に、する。

そして洗剤を大量に入れる。

沢山、入れたらキレイになると

思っているのだろう。

言うと、ケンカになり夫からボロボロ

に言われるのは分かっていたので

愛美は何も言わずに耐えていた。

仕事で疲れて帰ると、何時もシンクに

食べた、お皿が、そのまま有った。

それを見る度に怒りが込み上げる。

ストレスは頂点に達していた。

そんな、ある日、勤め先の店長が転勤に

なった。

そして新しい店長が挨拶に、やって来た。

お店の従業員と店長達とで歓送迎会が

行われた。

元の店長、小田が

[みなさん、お世話になりました。

新しい店長園木君と一緒にお店を

盛り立てて行って下さい!]

[園木です、よろしくお願いします。]

パチパチパチパチ

[小田店長、寂しくなるね~!]

[向こうに行ったら、サボらずに

仕事しなさいよ!]

そう店長達より私達、従業員の方が

年上だった。

みんな初対面(実際は挨拶に来たので

2回目)なので、あまり園木店長とは

話をしない。

愛美は席が近かったので気を使って

お酌をした。

[あ、すみません。え~っと?]

[前田です、前田愛美です。]

[あ、じゃあ前田さんも、どうぞ!]

と、お酌をしてくれた。

少し照れ臭そうに笑う園木店長な

(感じの良い人だな?)

と愛美は好印象を持った。

(キレイな人だな?穏やかで!)

と園木も好印象を持った。

だんだん、みんなお酒が進むと

[園木店長、早く飲んで!]

と、お酌をしだす。

[ぼ、僕そんなには!]

[何、言ってんの!男のくせに!]

もう強引に飲ませている。

それを小田店長が

[頑張れ!園木、俺を最初やられたから!]

と言って笑ってる。

[助けて下さいよ!]

[無理、無理、勝てない!]

賑やかに歓送迎会は終わった。

タクシーや迎えを待つ、みんな。

園木店長は酔っていて、フラフラして

いる。

[大丈夫ですか?タクシーですか?]

[はい。]

[じゃあ来たら呼ぶんで、あそこに

座ってて下さい。]

[はい。]

みんな帰って行く中やっとタクシーが

来た。

[すみません、前田さん。]

[気を付けて。]

そう言って見送った後、愛美も夫が

迎えに来た。

[飲んだのか?]

[歓送迎会だからね!]

[次の店長はどんな人?]

[う~ん、真面目そうな人。]

と言って話を打ち切った愛美。

(は~今日は飲み過ぎた!明日も

仕事だ、早く寝よう!)

朝、出勤すると小田店長が園木店長に

引き継ぎをしていた。

[おはようございます。]

[おはようございます。前田さん、

昨日は、ありがとうございました。]

[い~え、災難でしたね?]

と微笑むと向こうも頭をかきながら

微笑む。

仕事の支度をしてお店に出る愛美。

そして、お昼休憩等は事務所で

とっていた。

すると園木店長が入って来た。

事務所にパソコンが有るので打ち込みや

会社からの指示やら、パソコンを使う

事が多かった。

[すみません、休憩中に。]

[いいですよ!今迄みんな、そう

でしたから。]

と言って食事をする愛美。

パソコンで作業をする園木店長。

突然、園木店長が

[前田さん昨日の、お礼にお茶でも

飲みに行きませんか?]

[え~!いいですよ!あれ位たいした

事じゃないですよ!]

[いや、行きたいんです!お願いします!]

[じゃあ分かりました!何時ですか?]

[前田さんの休みの日に!]

シフトを見る愛美。

[明後日ですね!]

[じゃあ、お店の隣のカフェで

いいですか?]

[いいですよ、何時に?]

[10時に、しましょうか?]

[はい、じゃあ10時ね!]

と言って休憩も、終わるので、お店に

出る愛美。

待ち合わせの日

(先に入ってるかな?)

店の中を覗く愛美。

(あっ、居た。)

店の中に入って行く。

[おはようございます。]

[おはようございます。今日は

すみません、休みの所を。]

[いえ、いえ。]

[朝食は?]

[もう食べて来たのでコーヒーで

いいです。]

[僕、まだなんでモーニング注文

しても、いいですか?]

[どうぞ、どうぞ!]

そして注文をする園木店長。

商品が届くと園木店長は嬉しそうに

食べる。

[美味しいですか?]

[はい!前田さんは、コーヒーブラック

なんですね?]

[はい。]

[僕は無理です。まだまだ子供ですね!]

[園木店長は何歳ですか?]

[僕は、28歳です。]

[わか~っ!]

[えっ!前田さんは?]

[言えませんよ!]

[あっ!ごめんなさい、女性に年齢を

聞いてしまって!]

(素直な人だな?店長なんか出来る

のかな?)

そう思う程だった。

[店長の仕事って大変でしょう?]

[はい、やる事が多くて今日も帰ったら

提出書類を書かなくちゃ、いけなくて!]

[わ~大変ですね!休みになりませんね?]

[だから好きな音楽を流しながら

やってるんです!]

[ちなみに何を聞くんですか?]

[大体、聞くアーティストは決まって

ますね!前田さんは?]

[私、あんまり音楽とか聞いて

無かったんですけど病院に行くと

薬の待ち時間が最低40分は掛かるんです、

その時に車の中でYouTubeを見てたら

和〇〇〇バンドの歌を聞いて、一度で

ファンに、なりました!]

[え~っ!和〇〇〇バンド知ってるん

ですか?]

[はい!]

[マイナーなバンドなんで知らない人が

多いんですよ!わ~何か嬉しい!僕

和〇〇〇バンドのCD持ってるんで今度

持って来るから聞いて下さい!良い歌

沢山、有りますよ!]

[本当に?私も嬉しいです!]

[フフフ。]

と笑う愛美。

[何か前田さん、共通の趣味が

出来ましたね!]

[そうですね!]

そして、その日は、コーヒーを

ご馳走に、なって別れた。

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