第48話 開拓と、非常用ボタンと、魔道具を作る魔道具

 大規模開拓が始まった。

 都市の周りに穀倉地帯を作るのだ。

 犯罪奴隷が、荒野を耕して蕎麦そばに似た品種を植える。


 俺は城壁を作る監督だ。

 あっという間に城壁は出来上がった。

 問題は門だ。

 これは技術者じゃないと作れない。


 また商業ギルドの出番だな。


 自動迎撃の魔道具の味方リストの更新がめんどくさい。

 誰か任せたい。

 こうする事にした。

 魔道具のメンテナンス要員だけリストにする事にして、魔道具には標識を立てた。

 こうすれば近づかないだろう。


 道は自動迎撃の魔道具が無いので、自由に行き来が出来る。

 横にそれる奴は知らん。


 まあ、それだけだと不人情なので、非常用ボタンを作った。


#include <stdio.h>

#include <stdlib.h>


extern MAGIC *obj_make(long obj_size_mm,int image,int attri);

extern void mystery_magic_name_get(char *str);

extern int touch(MAGIC *mp);

extern int mclose(MAGIC *mp);

void main(void)

{

 char mm_name[200]; /*名前を入れておくバッファ*/

 MAGIC *mp; /*魔法の定義*/

 FILE *fp; /*伝言魔法の定義*/


 mp=obj_make(100,IMAGEBALL,HOLOGRAPHY); /*10センチのボールをホログラフィで生成*/

 mystery_magic_name_get(mm_name); /*起動者の神秘魔法名をゲット*/

 fp=fopen(mm_name,"w"); /*回線を開く相手を指定*/


 while(1){

  if(touch(mp)==1){ /*ボールに触った*/

   fprintf(fp,"非情ボタン1番に触った"); /*メッセージとして送る*/

  }

 }

 fclose(fp);

 mclose(mp); /*魔法終わり処理*/

}


 基本はこんな感じだ。

 非常ボタンは複数設置するので、番号で管理する。

 ボタンが押されると誰かが駆けつけるわけだ。


 魔道具は担当の隊員に管理させる。

 夜勤でもないのに夜に伝言が飛んで来たら嫌だと思うから、巡回がてら担当の魔道具は停止させる。

 そして、交代の隊員に魔道具を起動させる。


 街道もだいぶ安全になったと思う。

 非常ボタンの範囲を広げて欲しいと商業ギルドから要望があった。


 全国のネットワークを作るなんて嫌だぞ。

 銅貨1枚のアプリにしてラメルの商会に売った。

 この非常用ボタン、室内で使うのが流行った。

 メイドを呼び出すのに使うのだとか。

 メッセージの内容も『ご主人様がお呼びです』とかに変えた方が良いな。

 いろんなバージョンが作れるぞ。

 ヒット作の予感。


 受付に置いておいて御用の方は押して下さいとかも出来る。

 1起動で銅貨1枚だが、毎日使うともなればどれだけ儲かるか。


 そして、アプリを恋人に送るのが流行った。

 相手を呼び出すのに使うのか。

 色々と考えるな。


 ラメルから再三、増産を催促する手紙が来たので、犯罪奴隷も動員して増産した。


extern MAGIC *magic_tool_init(void);

extern void magic_tool_write(MAGIC *mp,char *spell);

extern int mclose(MAGIC *mp);

void main(void)

{

 MAGIC *mp; /*魔法定義*/

 mp=magic_tool_init(); /*魔道具の初期化*/

 magic_tool_write(mp,"ここに呪文を入れる"); /*呪文の焼き付け*/

 mclose(mp); /*魔法終わり処理*/

}


 魔道具を作る魔法はこんなだが、これを魔道具化すると、魔道具を作る魔道具が出来る。

 これを犯罪奴隷に使わせた。


 こういう内職は女奴隷に受けた。

 力仕事じゃないからな。


 そして、TSした女奴隷が次々に妊娠。

 産婆を手配しなきゃならん。

 女の事なんか知らない奴らだから、教育しないと。


 問題が次々に起こって気が休まらん。

 使える部下が欲しい。


 よし、スカウトするぞ。

 そう思ったら、ラメルの商会の人間が手伝いに来てくれた。


「我々をご自由にお使い下さい」

「頼むぞ。本当に手が足りないんだ。問題が次々に起こるんで、気が休まらない」

「お任せを。重要な案件以外は処理してみせましょう」


 ふぅ、ラメルがいなかったら俺はどうにもならなかったな。

 ラメルに直接感謝を伝える為に、また王都に行くか。


 土産に作ったアプリを沢山もっていこう。

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