★選ばなかった道を過去に戻って選び直すオプション使ってみた。
月野あかり
プロローグ①
…
魂はね、性別ってないんだ。
形はね、丁度雫の形なんだよ。
アダム因子とイブ因子の液体が
両方半分半分に入ってて、
偶数であるはずの因子が、偶に奇数の
ヤツがいるんだ。
アダム因子が一つ多いか、イブ因子が
一つ多いか…
理由は知らない。
まるで、熟練された江戸前の寿司職人が
握るシャリの数が300粒だとして300粒と
301粒が無作為に並んでる感じかな。
そんなコは雫の色が、
光ってキラキラしてる。
何故、分かるかって?
順番待ちの雫が長い列になってて、
周りには何も無いから丸見えさ。
その列は地球の上空から、
ずっとず〜っと
続いてるから見回してみると、
あちこちで煌めいてるんだ。
時々、人になってからも
そのキラキラが見えて上を見上げてる
コもいるみたいだね。
普通は無色透明で目立たないのに、
そいつら眩しい位に光ってるんだ。
みんなの憧れの的さ。
光っているか光っていないかは、
自分で選べないけど、
どの国に行くのか、どの町を選ぶのかは
自分次第さ。
ただ、選ぶ時間はあまりないんだよね。
地球時間で60秒
その後の人生は、分からない。
どれ位地球にいるのか、
地球採寸の長身なのかそうでないのか。
地球計測の重いめなのか、軽めなのか。
はたまた、
地球判断の男子なのか…
女子なのか。
送り出してくれる白いマントを
羽織ったウェヌスさんには
見えてるんだって。
いつも優しく微笑んで
送り出してくれるのは、地球判断や
地球メジャーは重要な事ではなく、
いつでもどんな時でも胸を張って、
見守られている大切な存在だという事を
忘れず、
歩き続けて下さいって事なんだって。
そう、もうここから
選択は始まってるのさ
じゃ、行って来ます。
僕は、
キラキラ光ってる雫なんだ。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます