うちの姫様ヤベェ奴

あぱろう

プロローグ

うちの姫様はヤベェ奴だ。


「悪いけど婚約破棄で」


「「「「えええええええ!?」」」」


玉座に座って鼻はほじるし、


「いやだって、うちの親父様が私の気持ちを無視して決めた婚約でしょ? まじで無理、つーかなんで相手が幼馴染のブサイクなのよ、イケメンならましだったのによぉ」


言葉使いは悪いし、面食いだし、


「つーわけで、私好きな人が出来たんで婚約破棄しますよろしくぅ! お偉いさん方!」


そしてなにより·····


「ちょっと、姫様!? 好きな人って誰!」


「というか、国民になんて仰るのですか!」


「姫様とジュドー様の婚約は民衆達も大喜びですよ!」


「黙らっしゃい! リアル美女と野獣とか他人事なら騒げるが、自分のことならノーセンキュー! あんなのに抱かれるのはごめんだね!」


「姫様!?」


「はい、そんなわけで私、アルミナ・パペットの婚約破棄記者会見を開いてください、お願いしまーす。あと婚約者は自分で選ぶって親父様に言っといて」


「「「「姫様!!?」」」」


マイペースなクズである。

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