弁明

「あ、いや、これはその…」


捨てるツモリ。

家のゴミ箱行きのヨテイ。


「嬉しいなー。ついに受け取ってくれたのよね?山吹シンジくん」


そんな言葉を喉の奥へと引っ込めた。

目の前にいる女の目はマジだった。


「で、読んでくれたんでしょ?

私の気持ち、伝わったんでしょ?」


あ、いや、付き合うつもりは毛頭ないんだが…

手紙、読んでない。



そう言いかけようとしたが、

即座に手を握られた。


「一緒に帰ろ。

そのために、ここでずっと待ってたの」

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