水分

結局のところ。

俺は、洗い場まで走って水道の蛇口を勢いよく捻った。

水のがぶ飲み。その後はお腹を壊すという始末。

最終的には女嫌いになった。

だから、このきれいな字で書かれた手紙の山は明らか俺にとっては

迷惑極まりないものであり、

読む気もないものであった。

というわけで、俺は適当にスライドさせた。

いつもしているようにさりげなく。

ほかの男子の下駄箱へ入れた。


俺は女子になどモテるはずはない。

ま、一応、高校デビューで少なからず中学時代からの見た目に

変化はあるが。

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