テンプレの多い世界で

酒ともやし

プロローグ


「一つだけ望む力を与えてやろうかの。

ただし、強すぎる力は与えられないがな」


俺は何もない白い空間で、

某宗教の白い教皇服にそっくりな服を着た、頭に毛はなくすごい毛量の髭を生やした。

いいもん食ってるんだろうなーと思うほどの体型のお爺さんにそう告げられた。


「一つですか?」

「ああ一つだけだじゃ」

「本当の本当に一つですか?」

「本当に一つだけじゃ、

希望がないならば力はは与えられんぞ」

「待ってください、

今全力で考えて答えを出します」

フル回転した俺の頭は、何故かこの状況に陥っているかの記憶を引き摺り出した。


確か今日は乙女ゲーム、

『瞳の中は煌めく』

を買いに行ったんだっけ。

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