廃墟で遊ぶと、戻れない。

花沢祐介

はじまり

 大学生七名のグループが、とあるホテルへ泊まりに来ていた。

 そのホテルには廃墟となった別館があり、不穏な噂のある曰く付きの場所であった。


「その廃墟で遊ぶと、戻ってこられないんだって」


 彼らは軽い気持ちで立入禁止のロープをくぐり、肝試しへ向かった。


 途中ではぐれたりはしながらも、何事もなく廃墟を進んでいく。


 そして、三階の宴会場跡。

 持ってきたビールの缶を開け、輪になって乾杯しようとしたその時――。


 仲間の姿をした何かが彼らに襲いかかった。

 パニックに陥った彼らは逃げ惑い、そして散り散りになっていった。


 その数時間後、一台の携帯電話の音が鳴り響く……。

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