書き出しBL
モチとするめ
第1話
目が覚める。気づけば仰向けで寝ていた。
パジャマ姿になっていないことに気づく。下、何もはいていない。
僕のお腹にはぬめぬめとした液体が、少し乾き始め白っぽくなっている。
ああ、最近、相当欲求不満だったのか。
休みの日の時間を浪費した少しばかりの罪悪感を胸に、スマホをロックを解除する。
するとA(人物)の写真が映し出された。
大きな後悔と罪悪感に飲まれる。俺はこの男に興奮したのか。
一度抱かれた時を思い出す。それは認めたくない快感だった。
その写真は素肌が露わになっているわけではなかった。たとえるなら証明写真のように、まっすぐにこちらを見ている。きれいな顔に、普段かけていない眼鏡姿のAは美しかった。ただ美しい。そのまなざしに興奮を覚えた。いけないことをしてしまった。これから会ったときにどうしたらいいんだ。
自分の悩みとは裏腹に、興奮に反応する身体。背徳感は俺の媚薬になって、熱い身体を抑えきれない。
僕は右手を動かし始めてしまった。
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