揺れる電車と巨乳と謎

 学校が終わり、時間通りにきた電車に弘香ちゃんと乗る。帰りは朝と比べて比較的に空いている。また、しばらくすれば席が空いて座れた。


 カタン、カタン、と電車が揺れている。

 前は、ずっとこんな振動で落ち着くのかなと不思議だったが、今では振動とカタン、カタンという音が心地いい。疲れた日とかはすぐ眠ってしまう。


 肩を並べて席に座った僕と弘香ちゃんだったが、


「………すぅ」

「ん? 弘香ちゃん?」


 弘香ちゃんが僕に体を預けてきた。

 耳を澄ますと、「すぅ……」と可愛らしい寝息を立てている。


 口数が少ないなと思っていたけど、眠かったのか。


 目を瞑っていて……振動で揺れる巨乳が見放題で癒される〜。


「ん?」


 ふと、弘香ちゃんの手の甲を見る。日焼けを知らない白くて綺麗な肌。だからこそ目立つ赤くて細い線。まるで爪で引っ掻いたような感じた。


「……弘香ちゃん?」


 弘香ちゃんは寝ているので名前を呼んだ僕に反応しない。

 

 僕は1人、疑問だけが残った。






 

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