君を取り合ってるんだよ


 生徒会室へ着いた途端に空気が不穏。

「わざわざ僕の幼馴染みを送り届けてくれてありがと~湯原君」

「いえ、会長と違って同じクラスなのでこれくらい普通ですし」

「ふ、二人とも? 何か怒ってる……?」

「全然」

「ちっとも」

 笑顔の下で揉めてることだけしかわからず、私は妙な緊張感を覚えた。




【お題:水面下】

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