番外
設定など補足
本作は拙作「銀鱗の篭手のカルロフ」と世界観を共有しております。
と言っても細部は異なるところもあり、作者的にはパラレルとか時代違いのような扱いになっております。
◇地理
【オルレア地方】
エウレパ大陸の西側に位置する一地方。
気候は大部分が温暖湿潤、北側の一部が冷帯湿潤。
絶対的な勢力はなく、いくつかの小国、都市国家が鼎立している。
最も勢力の大きいオルレア王国は当地方の経済、宗教の中心地となっている。
現国王アリオンは名君との誉れ高い人物である。
概略図↓
https://kakuyomu.jp/users/yashikusa/news/16816700427396025786
◇緋の教団(オリジナルでは緋の教会)
【概要】
女神アスティナを奉じる一団であり、現在は大陸で最も浸透した宗派と言われている。名称は女神を象徴する色(緋色)に由来しており、太陽を象った紋様をシンボルとしている。
形態としては拝一神教である。
世界を創造したのはアスティナの父母神であり、兄弟神も存在するが父母兄弟の間で諍いが起きたためそれぞれが治める世界を分割することになり、物語中の世界はアスティナが治めているとされている。ただし、これはあくまで緋の教団の信じる世界観であり、他の宗教には別の世界観が存在する。
清廉、博愛、寛容を是としているが、神敵、異端とされるものには排他的に挑むことで知られている。
【組織】
教王を最高位とした強固な組織を形成している。主な位は以下の通り。
◎教王
最高指導者会から選任される。終身制を原則とする。
◎神務卿
十名から成り、最高指導者会を構成する。
◎教区長
原則、地方単位に設定される教区を統括する。
◎司祭
教区を更に分割した「地区」を監督する。
◎導師
「地区」の中で設置される「御堂(通常は○○教会のように呼称される)」の責任者。ただし必ずしも教会付きとなるわけではなく、教会内の組織そのものに属する者も多く存在する。
端的に言えば、修行を修め「一人前」と認められた者に与えられる役職である。
◎修道士、修道女
入信の試練に合格した修行者に与えられる呼び名。唯一男女で呼び方が異なる。(導師に昇格した以降は男女とも同じ呼称となる)
◎聖女
緋の教団は教王を頂点とした強固な組織を形成しているが、それらとは一線を画す者として「聖女」と呼ばれる女性が存在する。
聖女は主たる女神の地上における奇跡の代行者とされている。
実質の権限は有していないが、教団の象徴として対外的に広く知られ敬われている存在である。
聖女は十五歳前後の少女の中から、身体に「聖女の刻印」と呼ばれる紋様が現れた者が選ばれる。
数ある祝福の中で「女神の絶対加護」は聖女だけに現れる祝福である。
決まった任期はないが、通常は二十五歳前後になると次代の聖女が現れる。
聖女の在位中はオルレア近郊に位置する聖女宮で生活する。
◎聖母
聖母は聖女を次代に譲った者に与えられる称号である。
このため聖女は原則一人しか存在しないが、聖母は複数人存在する。
聖女の祝福「女神の絶対加護」は聖母になっても維持されるが、その力は本人の意思で調整が可能となる。
このため半ば強制的に純潔が維持される聖女時代とは異なり、恋愛や結婚も可能となる。
名誉職的な位置づけであるが教団からは手厚く援助され、時に聖女に指導を行うこともある。
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