集金係の八つの手
〇コッコと集金係との戦闘。中ボス戦
・「よもやアナトリアの騎士とは。このような地の果てで見えるとは思いもよらぬことです」
・「わっさー……キミも『集金係』なの?」
・「ええ。もちろんです」
・瞬間。プラズマガンを撃った。
・光条がマータの胸に向かって、空を引き裂く。
・よろめいて、桟橋から海に落ちるマータ
・「……撃ったんだ」
・「ええ。ええ。残念ですね。もっと組合費を納めていれば、撃たれずに済んだかもしれないのに」
・「……ごめん。お嬢さん。すぐには助けられない。ちょっと待ってて」
・マータ。バシャバシャと音を立てて、生きている。油で汚れた海だったが、負傷はない。
・「咄嗟にフォースフィールドで防御を? いいや、距離や角度からして有り得ない。防御系スキルを何か持っていると考えるべきでしょうね……」
・タコ男の分析。そして判断。
・「では防御を許さぬほどの弾幕を張るまで!」
・LW-08 OCTAVIA 。背部に八本のフレキシブルアームを備えたアーキタイプ。その一本一本に接続された計八門のプラズマガンが一斉にコッコに照準され、放たれる。
・「イエローブリックロード!」
・コッコの異能。ブロック状のバリアを、任意の数形成し障壁とする能力。展開スピードはかなり早く、コッコと屋台を護る遮蔽を一瞬で作ってしまう。
・「ほう! プラズマを防ぐ障壁! 電磁装甲ですかな? なかなか良い能力だ!」
・しかしプラズマの弾幕に対してはそれ以上身動きが取れない。展開は速くても、移動能力はないか非常に遅いとタコ男は判断
・ならばいずれ、コッコが遮蔽から飛び出してくる。エネルギー切れを装い、一旦プラズマの連射を止める
・そして予想通りに、障壁の上から飛び出してくるコッコ
・笑止。空中の相手を捉えるのは容易い。アーキタイプに組み込まれたFCSで動きを予測できてしまう。左右に出てこられるより対処は簡単だった
・しかし、コッコは空中で軌道を変えた。
・空中にブロックを一つだけ出して、それを蹴飛ばして角度を変えたのだ
・あのブロックは、地面に設置していたわけでもフォースフィールドで支えていたわけでもない。『空中に固定できる』異能の力がある。
・気付いて、移動先を狙おうとするが、そこにもブロックがある。蹴っている。姿が消えている。
・「今度はカトル・カトルでユイットゥか。問題ない」
・不規則な動きで飛び回り、タコ男のアームを一本ずつ蹴り壊していく。
・速度以上に、死角をつく動きに対応できない。
・捉えたと思ったときには、既に最後のプラズマガンは破壊されていて
・「メガトンパンチ!」
・右ストレートで吹き飛ばされ、桟橋から落とされてしまった。
・「助けるのが遅れてごめん。怪我はない?」
・落ちたマータへ、コッコが手を伸ばす
・「マータは。大丈夫。でもちょっとビックリしちゃって……」
・マータはコッコの手を取り、引き揚げてもらう
・「足が、元に戻らなくなっちゃったけど……」
・マータの下半身は、シャチの尾びれに変化していた。
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