終わりに。インタビュー

先生、

故郷の言い伝えなどを

研究していらっしゃいますが、

ご自身も不思議な体験をされたことがありますか。


そうですね、

あ、でも 昔溺れたときに、

人魚に助けられたような気がします。

よく覚えてないんですが、

女の子?の姿をしてたように、思います。


そんなことがあったんですね。

最後に言い伝えをどのように解釈しますか。


きっと、何かを警告するように

昔から伝わっているのだと思います。

私の故郷にでは、溺れないように、

海に近づかないように。

子供たちに恐怖心を与えるために。

でも、逆効果でもあるんですよね。

好奇心で海に近づいてしまう。

私の場合、海に対して恐怖心があったので

子供のころあまり近づきはしなかったですけど、

父の命日には、誘われるように海に行きました。

そして、溺れそうになったんです。

大人なのに(笑)。

その時のことは、すごく怖かったんですけど、

あまり覚えてないです。


こういう、昔からの言い伝えは嘘か、

本当かと研究するのではなく、

地元の人たちが、どういう思いで作ったか。

この言い伝えの背景を知り、

次の世代に残していけたらいいなと思います。



先生、今日はありがとうございました。

あ、車まで一緒に、


あ、すみません。

肩、すこし、借りますね。

あ、そうそう

そういえば、溺れて、

浜辺に上がった後、

すごい泣いていた記憶があります。


痛さとかではなく、

なんというか、すごく

悲しくて。


不思議ですね。

先生、今度の盆休みは、

帰られるんですか。


んーそうですね。

次の本を書くために、帰ろうと思います。


そうですか。

お母様もきっと、喜ばれますよ。




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床、足、落ちる。 Kqli @Kqli

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