第7話
「あーーー生き返るぅ〜」
俺はやっと川に着いてバシャバシャと水を浴びている。
この川が汚かったらどうするんだ?と思うかもしれないが俺にはこんなのは効かない。
どうやらこの身体は生まれつき状態異常耐性があるらしい。
生まれつきじゃなかったら女神様が唯一俺にくれたチート能力かもしれない。
なんだよも〜チート能力はあげないって言ってたのに実は心配してチート能力を授けてくれてたのかよ。
あの女神様怖い顔して可愛いところあるじゃん。
あれだよな、こういうのをツンデレって言うんだよな。
べ、別にチート能力あげないとか言ってないから、女神の都合でこう言わないといけないだけだから。
そう言って頬を赤らめてプイッとそっぽ向いたんだよね。
はぁ〜女神様がここの世界にいたらすぐに彼女ができたのに…。
ああ、女神様あなたは今一体どこにいらっしゃるのでしょうか、私はあなたのことで頭がいっぱいです。
さて、ここから切り替えて頑張ってマイちゃんを彼女にしてきます。
どう頑張っても女神様は俺の目の前には現れないから、実現しない夢を妄想しても意味はないから。
結構時間はかかってしまったがまだラッキースケベが起きているかもしれないから急いで戻らなくちゃな。
ちょっと待て。
俺が今ここにいるってことは、今あいつらは2人きりでいるってことだよな?
まずい!
俺は重大な事を気づいてしまったから急いで元にいた場所へと戻る。
俺は一体何をしてるんだ!あいつと2人きりになったらあいつが主人公ムーブをかましてイイ感じになってしまう!
あいつの主人公ムーブ舐めんなよ!もうミリヤって奴といい感じだし、幼馴染みもいるし、なんか秘めた力と元々の高いポテンシャルを持ってる感じだし、明確な目標をもってこの学園に来たっぽいし、過去になんかあったぽい。
それに比べて俺はもう学園の全員に嫌われてるし、幼馴染みどころか友達がいないし、隠された力もチートも無いし、俺の目標は彼女をつくって健やか元気に生きることだし、幼い頃からずっと師匠と稽古だけしてたし。
何この差…。
どっちが主人公ですか?って言われたらみんなレンの方を指さすに決まってる。
俺…、何か悪いことでもした?
何か悪いことしなきゃこんな事にはならないと思う。
はい。
もうそろそろ着くから俺のメンヘラモードは封印します。
こんなナヨナヨした男はモテないって師匠は言ってたから女の子の前だけはデキる男を演じないとな。
その前にラッキースケベを眺めてからでもテキる男の演技は出来るよな。
夢にまで見たラッキースケベだ、ヒャッホーイ!
***
「はぁ…はぁ…はぁ…これはちょっとまずいことになったな」
「もうやめようよ」
「ここで戦うのをやめたらお互い死ぬことになるぞ」
「でも、もう血だらけになってるよ」
「お前だけでも逃げる準備しておけ」
俺は今日ここで死ぬかもしれない。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
最後はレン視点です。
22時にも投稿します。
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