第2話 海底



「おかりなさい、いつもの場所へ行ってたの?」



 海の底にある人魚の住処に戻ったところで、声をかけられた。


 とても神秘的な所で、西洋のお城のような建造物が沢山並んでいる。


 その1番大きなお城が、その人魚たちの住処だった。




「あら、お姉さま、ただいま戻りました。」


「いつもの所に行ってたの?」


 お姉さまと呼んだ相手とは別の人魚が、彼女の周りをくるくる回りながら聞いてきた。



「あら、アルミナ、ただいま。」


「おかえりなさい、お姉ちゃん。」



 可愛らしく、にこっと笑う姿は、まだ、あどけなさを残している。



「いつもの所?」と、尻尾を左右に振りながら聞き直した。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る