ラッキーMの手の私

アメジスト真美

第1話 この話しを書くキッカケ

 私の両手の中には「ラッキーM」がくっきりと刻まれてます。


 今年でアメジスト真美は、前期高齢者に入りました。私には息子が2人いて、2人とも私の手相占いのことは賛成もせず、反対もせずいますが、次男の方がポツリと「お母さん、せっかくこんなに、お母さんの占いを皆さんに喜んでしてきたのだから、何かの形で遺しておいたら」と・・・


 私はこの手相占いの仕事を誰か師に就いて勉強したということはなく、独学で始めているので、息子の言う通り、何かの形で遺していけたらと思い書くことにしました。


 私が産まれたのは、名古屋市は名古屋大学近くの閑静な住宅街でした。当時その辺りは新興住宅地と言われて、新しい家が次々と建ち並ぶ中で、我が家と隣だけ忽然と2軒長屋になっており、第二次世界大戦前から建つ一階平家のみすぼらしい家でした。

 隣りの家の生活音はまるぎこえな簡易な家で育ちました。


 兄弟は年の離れた兄と2人です。

 父親の仕事は某公共放送局の今は無き集金や、お金が集めることのできない家庭へ行って説得してお金を集めに行くという、まるで税金の取り立て屋マルサの様な仕事をしてました。

 母と父は、元はビニールの袋などをつくる会社の社内恋愛で結婚したそうです。

 それが結婚して数年もすると違法経営していたことがわかり会社自体が潰れてしまい。

 父はあらゆることをして生活していかないといけないってアクセサリーの行商の仕事をしていたそうです。

 母から聞く昔話しは、その頃の苦労話しばかり。寒い冬小さな兄の手をひいて、スーパーの店頭に帽子とアクセサリーの店を開き売っていたとか⁉️帽子が1つも売れない時は、米の一粒でももったい無いと拾って食べたとか、そんな話しばかり聞かされて育ちました。

 その父が無類の占い好きパチンコ好きカラオケ好きでした。家には色々な占いの本や手品の道具や、それを何の気なしで読んでいくうちに私も占い好きな娘に育ちました。


 

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