第12話 おでかけ

私の屈託に触れることなく、新しい服が届いた。


どうやら 私は既製品がそのまま似合う標準体型だったようだ。

というか マロンさんが選んだお店が細やかなサイズ展開の品数豊富なお店だったようだ。

 さすが大商店! 在庫が豊富だ。


服が決まると 服に合わせた靴選び。


これが 予想外に大変だった。

 歩きやすくて TPOと服色に合わせた靴!!


靴選びが大変だったので、次からは 今ある靴に合わせた服を買ってもらおうかしら?と言ったら、「フルーツと同じことを言っている」とマロンさんは笑った。

「だけど 若いうちに いろいろおしゃれしたほうが女性はあとの人生が楽よ」とマロンさん


「女性の場合、ファッション面での冒険が許されるのは若いうちだけなの。

 男性は ある程度社会的地位が高まってからの方がファッション的冒険をしやすいようだけど。

 それがいいか悪いかは別にして それがこの国の現状よ」なのだそうだ。


というわけで マロンさんとの最初のおでかけが 靴屋さんめぐりだった。


靴を買ったあと、アイス屋さんによってお土産用のアイスを買った。


フルーツさんは マシュマロと砕いたアーモンド入りのビターチョコが好きで、ドリアンさんは あまーいフレッシュミルク味のラクトアイスが好きなんだそうだ。

一人2個の割り当てで、マロンさんの分2個とフルーツさんとドリアンさんの残り1個分づつは 私の好みで選んで味見をしていいから 自分の分と合わせて合計6個は私が食べてみたいアイスを選んでよいと言われた。


そこで私は、フルーツさんの同じフレーバーとレモンシャーベットを自分用に、あとお三方の味見させていただく分として、パチパチはじける粒入りアイスクリームと、オレンジ味・メロン味のシャーベット、ドリアンさんと同じフレーバーにマロンさんがおすすめという抹茶味のアイスクリームを選んだ。


これで 今夜と明日の夜のデザートが決まった!。


とりあえず8個のアイスを今夜の食卓に載せた。


「あはは 僕専用のアイスを尊重して 同じ味のアイスを味見用に選んでくれてありがとう!。これって アイスクリームの中に入っているマシュマロが大振りだけど個数が1・2個しかないから それを味見したいと言われると困るとこだったんだ」フルーツさん。


「私も お店で見てそう思ったの。だから 自分専用に買ってもらっちゃった。 でも レモン味の方は 皆さまの分を味見させていただくお礼にどうぞ 皆さまも召し上がってください。」


「では レモン味は 明日に回そう。

 今日は私もフレッシュミルク味のアイスにするから」ドリアン氏


「ナッシーが 今夜味見したいのはどれ?」マロンさん


「うーん オレンジ味かな?」


「じゃ 今夜は 私はそれにします。」そういってマロンさんは残りのアイスを片付ける一方、オレンジ味を半分に切って 私のお皿に添えてくださった。


「そんな半分も! 味見はひとさじ分かと」


「遠慮無用。なんなら こっちのオレンジ半分を明日に回して、今日は メインのおまけにレモンシャーベットを半分に食べる?」マロンさん


「いいんですか?」


「もちろん。」


「じゃ お言葉に甘えさせていただきます♡」


というわけで 私は マシュマロとアーモンド入りビターチョコアイスとレモンシャーベット1/2を 堪能した。


濃い味と さっぱり酸味。

ビターとチョコと甘いマシュマロの濃厚な味わいととろーりとした舌ざわり。そこに ザクザクとした食感でしっかりとした味わいのアーモンド

いいわぁ♡  ♡し♡あ♡わ♡せ♡


ベッドに入ってから おなかが冷え冷えした感じがしたのは内緒。


  あー おいしかった♡


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