第2話 会いたいかぁ…
【お返事ありがとうございます かわいくてメッセージ送らせてもらいました】
怜は返ってきた返事に表情が緩むのを抑えられずにいた。
【かわいいだなんて、ありがとうございます! 今日はお仕事お休みですか?】
返事が来るまで相手のプロフィールを見てみることにした。
「年齢は30歳、身長は175㎝ 営業の仕事に就いてるのかー」
怜は誰もいない空間で声に出していた
怜よりも2歳上の彼、身長も怜より20㎝高くて優しそうな彼にすでに惹かれている自分がいることに怜は驚きを隠せなかった。
怜は久しぶりの異性とのプライベートなやり取りを楽しんでいた。
【今日は休みです。怜さんはどんなお仕事されているんですか?】
【私は栄養士しています!献立立てるの大変ですー】
【栄養士さんなんですね!俺調理師免許持ってるんだけど、営業してる(笑)】
【調理師さんなんですね!全然違う業種じゃないですか(笑)】
【授業で献立作成あったけど、苦手でした!だからそれを仕事にしてるのすごいですね!】
【そんなにすごくないですよ!でもありがとうございます】
【もし良かったら、今度お会いできませんか?】
そのメッセージを見るなり、怜はふと考えた。
『「会ってみたい」かぁ。うーん…どうしようかな』
「変な業者とか、詐欺だったら怖いしなー」
怜はさっきまでの調子で返事ができなかった。
実はアプリを始めてからメッセージをやり取りして会う約束までした人が前にいたのだが、いざどこで会おうかとなったときに所謂ラブホテルに行きたいと言われたことがあったのだ。
「またあんな事になったら嫌だしな」
すると怜の返事を待たずに続けてメッセージが来た。
【怖かったらお昼だけでも大丈夫です】
怜の気持ちを察したかのような提案だった。
【そんなこと言ってくれるなんて紳士ですか!笑】怜は返事を送り考えた。
実際に会ってみないとわからない部分もあるのは確かだ。続けて怜はこう送った。
【では、日中でよければ会ってみたいです!】
怜の中で彼に対するイメージが良いものへと加速していった。怜自身がこの事に気づくのはもう少し先のお話。
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