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……もう何も考えられない。何かを考える余裕なんてない。
でもそれだけ僕は精一杯やったということだよね? ご先祖様もきっと天国で『よくやった』って褒めてくれてるよね? もう休んでもいいかな……?
「タックさん、助けてあげられなくてごめんなさい……。僕はヘタレだから、あなたを見捨てて逃げることなんか出来なくて。その結果がこのザマなんですけどね。どうか許してください」
「アレス……。なぜお前がオイラに謝る必要がある? むしろオイラは嬉しいぜ、アレスには勇者としての資質があるって分かったからな。初めて出会った時から大して時間が経っていないのに、ここまで心が成長しているとは驚きを隠せねぇ」
「てはは、タックさんにそう言ってもらえると僕も嬉しいですよ」
僕とタックさんは満足げに微笑み合っていた。これから程なく鎧の騎士の餌食になるって分かっているのに、なんてマヌケなんだ、僕たちは。
でもこれでスッキリとあの世へ行けそうだ。
→20へ
https://kakuyomu.jp/works/16817139556074419647/episodes/16817139556075406768
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