第243話 ラストアタック

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『どうだい?そろそろ攻略できそうかい?』


「そうですね。次の挑戦で地下50階まで行ってみようと思ってます。前世の時からゲームは好きだったのでこういうのって割りと凝り性なんですよね。」


不思議なダンジョンに来てから、2か月半の時間が過ぎていた。クリフは毎日毎日不思議なダンジョンに挑んでは手に入れたアイテムを持ち帰り、攻略階数を増やして行った。


現在、クリフの最深階は46階だ。死んだら持っているアイテムが全て無くなる為、安全を第一としてダンジョン攻略をしているクリフは、武器や防具の強化アイテムを見つけると、ひたすら武器と防具の強化に時間をかけた。


『それが今の武器と防具かい?やりすぎなぐらいだね?』


「どうしてもこういうのを見ると、やっちゃうんですよね。」


『ならクリフ君の次で攻略するって言うのもウソじゃなさそうだね。まあクリフ君が毎日挑戦してくれてるおかげで攻略報酬はちゃんと用意できそうだから期待して待っててよ。』


「わかりました。」


そういって、キューブはクリフの前から消えて行った。


「やっぱりキューブ様の言うように頑張りすぎたよな。」


クリフは、不思議なダンジョンを攻略する時に持ち込んでいる武器と防具を見てつぶやいた。


オリハルコンの剣+49★★★:攻撃力89、前方に斬撃を飛ばす、たまに一撃で倒す、与えたダメージの1割分HPを回復する。

オリハルコンのライトアーマー+40:防御力80


不思議なダンジョンで見つけたオリハルコンの塊からオリハルコンの武器とライトアーマーを作成し、これまた不思議なダンジョンで見つけた強化の魔法書を使い、武器と防具の能力を引き上げた。


さらに、予想通り不思議のダンジョンには合成の壺が存在しており、オリハルコンの剣と妖刀かまいたちと絶剣、ブラッドソードを合成した事で武器はかなり強くなっていた。


地下20階でレッドドラゴンと戦った時のクリフはレベル26で攻撃力が83だった。今のクリフはレベル1でそれ以上の攻撃力を持っている。クリフの持つオリハルコンの剣がどれほど強いかわかるだろう。


(さすがに99までは強化できなかったな。時間があればそこまで強化したかもしれないけど、ダンジョンの攻略が最終目標じゃないからな。早く攻略してヒヒイロカネとレインボージュエルをもらって指輪を作らないとセリーヌ達も心配してるだろうし・・・って言っても不思議なダンジョンが楽しくて連絡するのも忘れてたんだけど・・・)


地下50階に行くのにかかる日数は5日だ。セリーヌ達と約束した3カ月まで残り2週間。今回の挑戦で攻略できれば余裕を持ってセリーヌ達に会いに行ける。


「よし。最終確認するか。持って行くアイテムを決めてラストアタックだ。」


クリフは持ち込む10個のアイテムを決めて行った。


「毎回必ず地下10階までに帰還の魔法書は手に入るから持って行く必要はないんだろうけど、何が起こるかわからないから帰還の魔法書は絶対いるだろ。それに空腹の危険もあるから弁当はかならず1個は必要だ。それを言えば念の為、ポーションも1個は必ずいる。装備品を入れると自由に選べるアイテムは後4個か・・・」


確実に持って行く必要のあるアイテムは、オリハルコンの剣、オリハルコンのライトアーマー、罠回避の指輪、弁当、ハイポーション、帰還の魔法書の6つだ。


「壺を持ち込めないのは痛いよな~。保存の壺を持ち込めたら持ち込めるアイテムの数が大幅に増やせるのに・・・」


保存の壺は持ち帰ると中身だけが残るようになっていて、ダンジョン内に持ち込めなくなっていた。


「となると、やっぱりHP回復と、満腹回復のアイテムか~。罠回避の指輪があるから装備を外される事も、変な所にワープさせられることも、地雷を踏む事もないしな。回復はオリハルコンの剣があるからある程度はいけるだろうけど、回復アイテムが出ない事を考えるとな~。パンが出なくて空腹で死ぬ可能性もあるし・・・。」


結局クリフは、残りの4個をハイポーション、弁当、変化の杖(9)、フリーの魔法書の4つにした。フリーの魔法書は好きな効果を選べる魔法書だ。自由度が高いがレア度も高いのかクリフは今までに1つしか見つけていなかった。


使うのがもったいないかと思ったが、確実に攻略して攻略報酬をもらう必要がある為、今回持ち込む事に決めた。


ちなみに、魔法書は、爆裂、かなしばり、眠り、無敵、帰還、回復、ワープと様々な効果のモノがあり、その中でも無敵の魔法書は10分間無敵になるというかなりチートな能力の為、フリーの魔法書でいざという時に使おうとクリフは思っていた。


「よし。これで決まったな。まあ道中でもアイテムは拾えるからそれに期待だな。地下30階まではいつものように余裕で行けるからそれまでにどれだけ運よくアイテムが集まるかとレベルが上がるかだな。」


そうして、クリフは不思議なダンジョンへのラストアタックを開始したのだった。


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