第187話 帝国最古で最恐のダンジョン・・『奈落の底』
魔族に襲われたという情報が王国に入り、帝国へと向かったクリフ達。帝都テキサスでテキサス皇帝に会い、話を聞くと、どうやら魔族が攻めてきた理由に心当たりがあった。
それは、帝国には『魔王の核』という魔王の力を封印している宝玉があるらしい。この宝玉は勇者だったパインが天職の儀で勇者の称号を得た時に、神様からテキサス皇帝に伝えられたらしい。
『魔王の核』のある場所は帝国で未だ攻略されていないダンジョン『奈落の底』の最下層にあるらしい。なので、テキサス皇帝もどういった宝玉かは見た事がないとの事だった。
テキサス皇帝より、その宝玉を魔族より先に手に入れてほしいと依頼を受けたクリフは・・・
「わかりました。今まで攻略されていないダンジョンなので、うまくいくかはわかりませんが、挑戦してみようと思います。」
「ああ。パインには『魔王の核』がダンジョンの最下層にある事は伝えていなかった。だから魔族は帝国が持っている事は知っていてもどこにあるかまでは知らないはずだ。」
(攻略されていないダンジョン、『奈落の底』か・・・。噂は聞いた事あったし、いつかは挑戦したいな。とは思っていたけどこのタイミングでくるとは。)
クリフはこの世界に転生してきてからテンプレを愛して、チートで突き進むと決めていた。その中でハーレムの次にやりたかったことがダンジョンを攻略して、ダンジョンマスターになる事だった。
今まで、何個かのダンジョンをクリアしたクリフだが、どのダンジョンも最下層まで行ってボスを倒すと自動的に地上に戻されていた。ダンジョンの核を破壊、もしくは所有者を書き換えてダンジョンマスターになる。というテンプレは発生していなかったのだ。
(未攻略のダンジョンならダンジョンの核もあるよな?内政チートは無理だけどダンジョン運営はしてみたかったんだよな~。モンスター出したり、宝箱とか罠とか設置したりするのはおもしろそうだし。)
「とりあえず、『奈落の底』ダンジョンの情報を教えてもらえますか?まずはダンジョンの事を調べてから挑戦したいと思います。それと、僕達がダンジョンを攻略している時にここが又魔族に攻められる可能性もありますが、その辺は大丈夫ですか?」
「そうだな。その辺はまかせてくれ。帝国にも優秀な兵士はたくさんいる。もちろん冒険者もだ。ある程度は持ちこたえられると思う。それとダンジョンの情報だな。それはギルドで聞いてくれるか?話は通しておく。あそこなら資料があると思うから。」
「ありがとうございます。」
「それでクリフよ。『奈落の底』へは、ここにいる者達で行くのか?」
「はい。その予定ですが。」
「えっ!?セリーヌ達もクリフ様とダンジョンに行くの?」
ナリアはセリーヌやジャンヌにソフィア、それにグランに少女2人が一緒にダンジョンを攻略に行く事に驚いた。
「もちろんですわ。私達はクリフ様と一緒に冒険できるようにグランに鍛えてもらいましたから。」
「クリフよ。こういっちゃなんだが、セリーヌ姫とその2人も貴族の娘だろう?大丈夫なのか?」
「はい。いざとなれば僕が守りますから。」
「・・・そうか。」
(まあ攻略する事を優先するなら、僕とグランの2人で行くのが一番いいんだろうけど、セリーヌ達は絶対一緒に来るっていうもんな。まあそれなら一緒に行ってレベル上げながら進む方が楽しいよな。)
「クリフ様!それなら私も連れて行ってくれませんか?」
そう言ったのは帝国の皇女ナリアだ。
「ナリア!?」
「お父様、『魔王の核』は神様より帝国が与えられました。もちろん今はクリフ様が勇者ですが、私も帝国の皇女として見届ける必要があると思います。それに・・・」
「危険だ!あそこはいまだ誰も攻略した事のないダンジョンだぞ。危険すぎる。」
「それならセリーヌ達も一緒ですわ。それにいざとなればクリフ様が守ってくれるはずです!」
(出た!皇女ルート!・・・王女に続いて聖女ときたから皇女も来るとは思ってたんだよな~。セリーヌ達はもしかしたら良い顔しないだろうけど、ハーレムに王族は必須。ここは受けるしかないよな・・・。まあセリーヌ達の説得はしないといけないけど・・・)
「テキサス皇帝陛下。僕なら大丈夫ですよ。ナリアが一緒に来ても。」
「クリフ様!本当ですか!?」
「うん。」
「クリフ?ナリア様が来るなら、人数が多すぎない?今でも私達で7人もいるのよ?」
「7人も8人も変わらないよ。それにナリアだって3大国交流戦では帝国の一員としてかなり強かった印象があるからな。」
(でもジャンヌの言うようにちょっとメンバーが多いのは問題かもな。5人ぐらいがバランスも取れていいんだけど・・・。まあ今の感じなら僕が先頭で戦って残りは後方で見てる。って感じになりそうだけど・・・。)
その後、ナリアがテキサス皇帝とセリーヌ達を説得して、ナリアもダンジョン攻略のメンバーに入った。
話がまとまった後はギルドに行って、ダンジョンの情報を確認した。
ダンジョンは最下層が100階層で、今まで到達している最下層は71階層との事だった。10階層事にボスがいて、ボスを倒すと、地上に戻る転移魔法陣があるようだ。
明日から8人でダンジョンを攻略して行く事を決めて、眠りにつくクリフだったが、眠りにつくと真っ白い空間で目が覚めた。
「ここに来るのも久しぶりだな・・・」
「久しぶりじゃなクリフ君。」
久しぶりに創造神と再会するのだった。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます