第125話 学園長からの呼び出し!?
ダンジョン合宿を終えて、4年Sクラスのメンバーは大きくレベルアップした。その事により各競技の精度が格段に上がった。
日々、競技メンバーで集まって勉強会や打ち合わせなどを行う日々が続いていた。
そんなある日、クリフは学園長から呼ばれたので学園長室へ足を運んでいた。
「学園長!失礼します。」
クリフはノックをして学園長室に入る。
「僕を呼んでいるという事でしたが何かありましたか?」
「うむ。まあとりあえず座ってくれ。」
「はい。」
クリフは学園長が座るデスクの前のソファに腰かけた。
「ダンジョン合宿は成功だったみたいじゃな。」
「そうですね。ケガもなく終える事ができましたし、クラスメイトそれぞれがレベルを大きく上げたので戦力が格段に上がりました。これで3大国交流戦も安心できると思います。あっ!!ダンジョン合宿の件は許可を出して頂きありがとうございました。」
「いや。かまわんよ。儂だって今年の3大国交流戦は何としても勝ちたい。前回がふがいない結果だっただけにな。」
「最下位だったんですよね。聞きました。」
「それでじゃ。クリフを今日呼んだのはその3大国交流戦についてなのじゃ。」
「どうゆう事ですか?」
「お主のいる4年生チームは過去最強のメンバーじゃろう。クリフ君がいるだけでも大きな戦力なのに、クラスメイトも戦力を上げた。」
「はい。」
「じゃが3大国交流戦は4年生だけがんばっても優勝できん!!」
「それは・・・」
「お主は生徒会長じゃろ?自分のクラスだけでなく、3年生と2年生も見てやってくれんかのぉ~。」
(わかってはいたけど、僕のクラスが完全勝利しても3年生と2年生が負けたら優勝はできないもんな。学園長の言ってる事はよくわかるけど・・・)
「3年生と2年生のSクラスの生徒は何もやってないんですか?」
「そういう訳ではないのじゃ。ただ・・・」
「ただ??」
「お主も3年生の首席のアルフォンスは知ってるじゃろ?」
「もちろん!同じ生徒会メンバーですから。」
「アルフォンスはしっかりリーダーシップを発揮しておる。だが、あいつの目標は生徒会長。つまりお主じゃ。お主と比べると全然ダメだとネガティブになっておるのじゃ。」
(ああアルならそういう所があるよな。でも3年生はあいつがしっかりまとめてくれないと・・・僕は僕で色々やる事があるのに・・・)
「なるほど・・・ではどうすればいいんですか?」
「3年生と2年生もダンジョン合宿をお願いできないじゃろうか?。Cランクダンジョンを攻略しろとは言わんのじゃ。全員をDランクダンジョンを攻略できるレベルまで上げてほしいのじゃ。」
「え・・・」
(それはちょっとめんどくさいぞ。アルも実力はあるんだから自分で考えて3年生をまとめてもらわないと・・・来年はあいつが生徒会長なんだから・・・)
「学園長!それは過保護過ぎませんか?アルが自分で考えて3年生をまとめていかないと意味がない気がしますが。」
「うむ。クリフ君の言う事はもっとではある。じゃが・・・。普段通りにやって3大国交流戦に臨めば、結果も前回と同じになるやもしれん。それが心配なのじゃ。」
(なるほどね。学園長も不安だからこんな事を言い出した。って事か。)
「ちなみにダンジョン合宿をするとして学園長や教師の方が同行してDランクダンジョンを攻略する事はできないんですか?」
「もちろんできない事はないぞ。じゃがな・・・」
「???」
「晩にコテージで出して食事をしたり風呂に入ったり、ベットで寝たりはできんのじゃ。」
「あっ・・・」
「4年Sクラスのダンジョン合宿は噂になっておる。他の学年がやるなら、きっと同じ事をしてくれる。と思うじゃろ・・・」
「それこそわがままな気がしますが・・・ 」
「頼むのじゃ!!この通り!!」
学園長はクリフに頭を下げた。
「・・・・わかりました。ダンジョン合宿をするかどうかはわかりませんが、学園長の言うように僕達の学年だけ勝利しても優勝できないのはわかってました。なので、2年生と3年生のSクラスの生徒と話してみてどうするか決めようと思います。」
「頼む!!」
「ちょうど今年は3大国交流戦に向けての各競技のシュミレーション練習がそろそろ始まりますよね?」
「そうじゃな。」
「なのでその時にでも生徒会長として話してみます。」
「クリフ君。ありがとうなのじゃ。」
(まあ2年生と3年生のSクラスも気になってたから合同競技練習の時にどんな感じなのかは見ようと思ってたからちょうどいいか。とりあえずアルには先に話を聞いてみるか。ってか学園長のしゃべり方グランと一緒でキャラがかぶってるよ!!!)
「話はそれだけですか?」
「うむ。おっ!そうじゃ。帝国からはあの勇者が参加してくるぞ。」
「!?学園長は勇者がどの競技に出るか知ってるんですか?」
「いや。そこまではわからん・・・」
「そうですか・・・」
「じゃが、団体競技でぶつからなかっても個人戦でぶつかるじゃろ?」
「それはまあそうなんですが・・・どの競技に出るかわかってればより対策が立てれるので・・・」
「まあ他国も同じようにクリフ君がどの競技に出るか気になってるじゃろうから同じようなもんじゃろ。」
「僕も警戒されてるんですか?」
「もちろんじゃ。王国のクリフ・ボールドと言えば今一番の有名人じゃからな。」
(やばい・・・。そんなん言われたら不安になるじゃん。は~。他の人の為に時間を使うんじゃなくて、自分の鍛錬に時間を使いたい・・・)
学園長との話を終えたクリフはとりあえず同じ生徒会メンバーである3年生首席のアルフォンスに話を聞く為に生徒会の部室へと向かうのだった。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます