第121話 ダンジョン攻略!?いやいやパワレベです。

3大国交流戦に向けてSクラスメンバーの戦力アップの為に全員のレベルを上げようと考えたクリフは、ホームルームでフローラ先生に合宿の許可を取る事にした。


「先生。3大国交流戦に向けてSクラス全員で合宿を行いたいんですがいいですか?」

「合宿ですか?」


「はい。全員でダンジョンに行ってそれぞれのレベルを上げてもらおうと思ってます。」

「ダンジョン・・・ですか?」

「はい。戦力アップの為にはレベルを上げるのが近道だと思います。それでダンジョンなら魔物も溢れているからみんなでダンジョン攻略をしてレベルを上げようと考えてます。」


「そうですか・・・え~と・・・それは危険ではないのですか?」

「僕と従魔のグラン、スイム、クインが同行しますし、安全には十分配慮するつもりです。」


「わかりました。学園長に相談してみます。」

「ありがとうございます。よろしくお願いします。」


◆◆◆◆


クリフがフローラ先生にダンジョン合宿を提案して3日後・・・

「クリフ君。前に言ってたダンジョン合宿の件ですが、学園長の許可がおりましたよ。」

「本当ですか!?」


「はい。でも安全には十分配慮してくださいね。それと実力以上のダンジョンには行かない事!いいですね。」

「わかりました。ありがとうございます。」


合宿の許可を得たクリフは早速クラスメンバーに合宿の事を伝えた。


「みんな聞いてくれるかな。3大国交流戦で優勝する為に、個人個人の戦力アップを考えてるんだ。フローラ先生には許可を取ったから、具体的には1週間ぐらいダンジョン合宿をしたいんだけどどうかな?」


「「「「ダンジョン合宿!!!???」」 」」


クリフの言葉にクラスメンバーは驚きの声を上げた。


「うん。ダンジョンなら魔物が溢れてるしレベルを上げるのに手っ取り早いかな・・・って・・・ダメかな???」


「クリフ様!戦力アップの為にレベルを上げるのは良い事だと思いますがダンジョンは危険ではないですか?」

「一応僕か従魔のグラン、スイム、クインが同行するからそこまで危険じゃないと思ってるよ。」


「グランさんも同行するのか!?」

マッシュがグランの名前に反応する・・・


「俺はダンジョンでレベルを上げるのに賛成だ!」

「クリフ様が同行して危険がないのであれば・・・」


「その点はフローラ先生からも言われてるからね。安全に配慮する事と実力以上のダンジョンには行かない事を言われてるよ。」

「わかりました。なら私も賛成です。」


セリーヌとマッシュが賛成したので、他のメンバーも同意してくれた。


「とりあえず実力以上のダンジョンに行くことは禁止されているから、それぞれのレベルを教えてくれるかな。」


「私はレベル10です。」

「えっ!?」


「私もレベル10です。」

「俺はレベル15だな。」

「僕はレベル20だよ。」

「私はレベル18です。」

「私はレベル10です。」

「俺はレベル30だ。」

「俺はレベル23だな。」


(えっ・・・みんなレベル低くない?セリーヌとか『文』の人達がだいたいレベル

10でマッシュでようやくレベル30・・・)


「クリフのレベルはどれぐらいあるんだ?」

「え~と・・・・内緒で。」


(この雰囲気でレベル800です。ってさすがに言えないよ・・・)


「クリフ。メンバー分けはどうする?俺はDランクのダンジョンなら問題ないと思うからできるならCランクダンジョンに挑戦してみたいな。」


「みんなはダンジョンは行った事あるの?」

「Sクラスのメンバーなら何度かは行った事あるはずだぜ。クリフの言うようにダンジョンの方がレベル上げには向いてるからな。」


「セリーヌもダンジョンに行った事あるの?」

「はい。Eランクダンジョンですが、騎士の方と一緒に何度か行った事があります。」


(なるほど。貴族の人は騎士とか護衛と一緒にダンジョンに行ってレベルを上げた訳か。でも積極的にレベルを上げているわけじゃないからそこまで高くない。って事か・・・やばい・・・みんなの常識と僕の常識が違い過ぎる・・・)


「え~っとじゃあDランクダンジョンとCランクダンジョンに分かれて1週間合宿しようか。僕とグラン、スイム、クインはアイテムボックス持ってるから食事も泊まる所も用意できるし、危険はないと思うから。」


「「「了解」」」


ダンジョン合宿については『武』のメンバーがCランクダンジョンに。『文』のメンバーがDランクダンジョンに行くことになった。何か会った時に転移が使えるように

クリフとスイムがDランクダンジョンに、グランとクインがCランクダンジョンにそれぞれ同行する事になった。


ダンジョンを本格的に攻略した事がないメンバー、しかも貴族が多くいるのでクリフはグラン、スイム、クインと一緒に同行に関して綿密に打ち合わせした。


危険がないように、魔物を抑えて遠目から魔法を使って魔物を倒してもらったり、2体以上魔物が現れた時は間引いたり、夜の食事は飽きない様にあったかい食事をアイテムボックスに入れて、寝る時に不満が出ない様に大きいコテージをアイテムボックスにいれて快適に過ごせるように。更にお風呂にも入れるようにお風呂の準備も・・・


(これってダンジョン攻略っていうよりパワーレベリングに近いな・・・でもレベルが上がれば戦力も上がるしここはパワレベでいいか。なんかあったら大変だもんな。)


準備が整ったのでSクラスメンバーのダンジョン合宿が始まったのだった。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る