栞
ページをめくるのが、もどかしい
ぼやけた文字
欠落した行間
栞で挟んだその前を
私は何も知らなくて
嘲笑う人がいて
書庫で眠る感情なら
まるで、遠い昔のお伽噺
灰かぶりの女の子が
一夜の魔法を夢見ても
ネズミはしょせんネズミ
見た夢、全て泥の中
ページをめくるのがもどかしい
ぼやけた文字
欠落した行間
栞で挟んだその前を
私は何も知らなくて
開いた頁は
真っ白で
文字が何も紡がれなくて
目眩がする
あなたは笑わない
真っ白な頁に
その字で
物語を綴って
引き続いて
物語は終わらない
ページをめくるのが、もどかしい
ぼやけた文字
欠落した行間
栞で挟んだその前を
私と貴方しか知らなくて
白紙の海に
貴方の言葉が溢れて
羽ペンが勝手に綴るから……。
ページをめくるのが、もどかしい
ぼやけた文字
欠落した行間
栞を挟んだその前を
私は何も知らなくて
私は何も知らなくて
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