第28話納品クエストとギルドダンジョン



「冒険者ギルドにクエストボードってのがあってな、そこではNPCもPCもみんなクエストを出したり受けたりできるんだよ。」


ふむふむ、なるほど〜

また一つ賢くなった!


「同じアイテムでもクエストで納品した方が達成報酬が高いときがあるからな、確認したほうがいい。」


「じゃあ今持ってるものでもクエストにあったらそれで達成できるってこと?」


そしたら自分に必要ないものを全部クエストで納品しちゃってもいいな〜


「そういうことだ、討伐クエストだとクエストを受けてからカウントされるから出来ない。

でも討伐の方が報酬は高いぞ!」


なるほど…カズと2人でクエストを受けるときは討伐クエストでもいいかも…。

1人の時は収集クエストかな!


「じゃあ必要ないアイテムだけ先にクエストで納品して、あとから一緒に討伐クエスト受けよう!!」


「よし、とりあえず冒険者ギルド行くか!」












歩いて5分!冒険者ギルドに到着しました!



冒険者ギルドに最後に来たのは魔力の指輪Iを買いに来た時だったかな?

カズと素材を売りに行ったこともあったけどその時も正面のカウンターしか見てなかったんだよな〜。


今日も今日とてPCで賑わっている冒険者ギルド。

人の波に流されないようにしないと!カズと今生の別れをしてしまう…!


「ケイこっちこっち。ここまで来るとクエストボードが開けるから。」


なるほどな〜。オブジェクトの看板から離れていてもクエストボードが開けるんだ。

人混みに紛れなくてすみそう!


「まずは納品クエストからかな。」


今、僕のバックにあるものは…



【持ち物】

露店用シート×1

初心者ポーションクッキー×18

リンゴ×30

初心者ポーション粉×6

凝固剤×9

錬金セット×1

桶×2

水×30

シュガーフラワー(白)×4

ツルバター×7

薬々リーフ×50

大蟷螂の鎌×18

鎧兜虫の鎧片×12



結構いろいろ持ってたんだ…。


薬々リーフも納品可能になってる!



✳︎薬屋オババのおつかい


「年で腰が痛くてねぇ〜、取りに行くのも一苦労なのよ……。」


・【納品】薬々リーフ×5

・【報酬】300G



一回クエストクリアするのに薬々リーフが5枚だから僕は10回クエストクリアできるんだ!

でも、自分でも薬々リーフは使うから半分だけ納品しよっと、、


これで、所持金は3700G、ぜーんぜん足りない。

やっぱりセーフティーゾーンで集められる薬々リーフのクエストは報酬も安い。 


よし!どんどん納品するぞ!次は…



✳︎農作業のお供に!


「これがあれば百人力!少しばかり壊れやすいが一回使うとやめらんねぇ!」


・【納品】大蟷螂の鎌×3

・【報酬】1500G



✳︎城壁の補強に…


「古くなってきたので少しずつ補習しています!あと何年かかるかな〜…。」


・【納品】鎧兜虫の鎧片×4

・【報酬】1000G



よし、この2つを納品しよう。

今のところ使う予定がないから全部納品しちゃおっと、これで所持金は15700Gついに5桁だ〜!


「どうだ?できたか?」 


「うん、できた!でも500万Gまでまだまだだよ…。」


あと大体498万G…先が遠いなー。


「まぁ、今回は余ってるアイテムを納品しただけだしな、基本はみんな大量に集めて納品してるんだ。他に金策といえばダンジョンとかだな…。」


ダンジョン!僕的ザ・ゲームNo.1かもしれないダンジョンがあるんですか?!


「ダンジョン?!行ってみたい!」


カズが前やってたゲームだと洞窟みたいなダンジョンとかだったなー。

ここではどんなダンジョンなんだろ?


「ダンジョンでは高く取引されているアイテムだとか、自分達で使う装備なんかも手に入るんだよ。運良く宝箱が出れば一気にお金を手に入れられる。」


ふむ…なるほどなー。運要素が強いのか、大丈夫かな僕の運で…。


「とりあえず初心者はみんな行く、ギルドの地下にあるダンジョンに行くか!」


「うん、行こう!」


 


ということで、早速冒険者ギルドダンジョンに到着!


入口にはムキムキのおじさんが立っていて「頑張れよ」と笑顔で見送ってくれた。不覚にもキュンときたのはダンジョンに対する武者震いの吊橋効果だろう。


「とりあえず出てくるモンスターは入ってからのお楽しみってことで、」


「最近はよく戦ってるからね、がんばる!!」


ダンジョンは勝手に洞窟のようなものをイメージしていたけどここは違うみたい。

薄暗いのは同じだけど古い煉瓦造りの建物のようだ。


ダンジョンの建物内に転移して入っているようで外観を確認することはできなかった。


「あっ、早速モンスターだ!えぇっと、あれはコボルトソルジャー?」


二足歩行のハウンドのようなモンスターが立っている。

手には短剣を持っているからソルジャーなのかな?


「よし、いつも通り俺が先に攻撃するな!」


「うん!」


さっそく戦闘開始だ!

って言っても僕がすることといえばカズの後ろからチクチクと弓と魔法で攻撃することだけど。


コボルトソルジャーは見た目だけだと2mくらいの二足歩行のオオカミだから迫力がある。

でも、攻撃は短剣を大きく振り回すだけだから意外と攻撃も受け流しやすいみたい!


カズだからかな?


「とりあえず慣らしで一匹な、サクサク次行ってもいいか?」


「うん!大丈夫!」


コボルトソルジャーなら2体同時でもあまり慌てることはない。

サクサク狩っていく。


落とすものは主にボロボロな腰布でたまに欠けた短剣が落ちる。

ボロボロな腰布も欠けた短剣も冒険者ギルドで常に買取募集しているアイテムなため地道にお金を貯めるのに向いている。


「そろそろ宝箱が一つは出てもいいんだけどなぁ」

とカズがつぶやいたのは階段を3回分降りた頃だった。


冒険者ギルドダンジョンは建物が階層状になっておりそれを下っていく形式だ。

全部で10階層で2階毎に宝箱が確率で出現する。


「宝箱ってどんなみためなの?」


僕のイメージだとキラキラピカッーな箱のイメージだけど…。


「ここは部類的に初級ダンジョンになるからただの木箱みたいなやつかな。もっと上位のダンジョンになるとキラキラピカッーだぞ。」


ふむふむ、木箱木箱っとこれかな?



「曲がり角の先の行き止まりになんかある!」



明らかに不自然な場所にある木箱、これのことかな?



「おっ!これだこれだ、このダンジョンは罠がないから普通に開けても大丈夫だぞ。」


わ、罠があるダンジョンもあると、気をつけよう…。


「じゃあ、さっそく。高く売れるの、こい!!」



木箱を開けると中に入っていたのは、これは、



「レッドベリル?だって。宝石だよね?ってことは高いのだ!」


「宝石系が出たか…。大当たりじゃないが小当たりくらいはあるな!どんどん行くぞ」


「わかった!」


カズいわくこのダンジョンでは一階層につき3つの宝箱があるらしい。


そう考えるとこの階にはあと3つあるってことか!


「このダンジョンは入る旅に道順が変わるタイプじゃないから次の階を目指しているうちにあとの2つも見つかるはずだ。」


「ふむふむ、なるほどー。あんなに不自然においてたら見落とすこともないかな?」


「そうだな、どんどん進もうぜ!」


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