第4話定番の錬金は死にスキル
「で、結局どうやって降りるんだ?」
おぉう、それを忘れていた。正直高いところ怖すぎて下を向けない…
「が、頑張って、降りる…。」
「うーん、満腹度もつきかけだしな…。いっそ仲良く飛び降りるか!」
「うん?僕、耳鼻科行った方がいいのかな」
お腹空きすぎてついに気が狂ってしまったのかなカズは。かわいそうに、、
「いや、別に変なことじゃねーから。せっかくのゲームでずっとここにいるのは嫌だろ?」
「えーいやそうだけどさ。バンジーするか虫食べるかなら芋虫でも食べる派だからさ、僕は。」
「芋虫…。食べる…。餌…俺。」
やっべ、地雷踏み抜いた!わざとだけど!
「それにですぺなるてぃー?なるものが発生するんだろ?ダメじゃん。」
「あぁ、デスペナか。まぁゲーム内時間で3時間で解除されるし、受けてる間に生産スキル取れるところ案内してやるからさ。
ほらっ、行くぞ。」
「え、なんで腰掴んでくんの?!僕、自分のペースで行きたいから、ちょっ、ま、
ギャァァァァアアアーーーー、、。」
「はははっ、世界樹って意外と高かったんだな!」
「お前ほんとに殺す気か!!」
カズのお陰で下に降りれたのは良かったがかれこれ30分、腰が抜けた僕は立てずにいる。
いや、地面が近づいてくる恐怖感がね。
すげー、風やべーとか行ってたこいつのアタマを疑うわ!
「まぁ降りれたから良かったじゃん。いい加減生産ギルド行こーぜ。」
「降りれたのは良かった!ありがとう。
でも、そのおかげで立てなくなったわ!」
人間には心の準備が必要なんだよ!
「まぁまぁ、怒んなって。行くぞ。よいしょっ。」
そのままカズに担がれて移動したのは言うまでもないだろう。恥ずかしい!
「おーでっかいな生産ギルド。」
生産ギルドに来たはいいけど冒険者ギルドには行かなくてもいいのかな…。
「お前の言いたいことはわかってるぞ。
世界樹からは生産ギルドの方が近かったんだよ。」
心を読まれた?!いつものことだけど。
仲良い人とかだと喋らなくても相手と会話が成り立ってるせいかわからないけど、初対面の人とはあんまりうまく話せないんだよなー。
いわゆる、人見知りというやつだ。
「ここでは何ができるの?」
「うーん、まぁ主に生産スキルのためのアイテムが買えるってことかな。生産スキルの種類はわかるか?」
「いや、全然わからない。料理とかかな?」
「あぁ、料理もスキルにあるぞ。ちなみに生産スキルは[料理][農業][鍛治][裁縫][木工][錬金]の6つだ。」
「結構たくさんあるんだな。」
「ここからスキルレベル上げると派生スキルが出てくるからもっと増えることになるだろうな。」
「へぇー楽しそう!」
「生産スキルを得るには初めのチュートリアルで選択するか作成キットを使って回数こなすかだ。でも、初めて生産ギルドに登録するときに1つだけ得られるらしい。」
6つの中から1つか、迷うな。でも、せっかく選ぶなら現実じゃできなさそうなやつからしたいなー。
「とりあえず登録しよう。」
*
*
*
生産ギルドに登録するときは機械で行うようだった。
さすが生産ギルドだなー。これも魔道具なのかな。
『いらっしゃいませ。初めてのご利用の方は登録ボタンを会員の方はカードを挿入後入室ボタンを押してください。』
えーっと、僕は初めてだから登録っと。
『初めて生産ギルドに登録される方はこちらの6つのスキルから1つお選びいただけます。』
[料理]
満腹度を回復するのに便利
[農業]
畑を買うことで農作物を育てることができる。初回サービスでグレード1の畑をプレゼントキャンペーン中
[鍛治]
金属製のものを作ることができる
[裁縫]
布製のものを作ることができる
[木工]
木製のものを作成することができる
[錬金]
錬金術を使ってアイテムを作成することができる
いや、[錬金]だけアバウトすぎでしょ。
錬金術を使うなんて誰でも予想できるわ!
でも、1つか。やっぱり選べない!
何がどういいのかさっぱりだし、まず1つ選ぶというのがすごく苦手なんだ。
「ん?ランダム。こんなところにもあるんだ。」
[ランダム]
6つから1つ選びきれない優柔不断なあなたのために!代わりに選びます。
うおー!まさに僕のことだ!
「何が出てもそんなにかわらないよねー。」
\[錬金]/
あーまさかのこれか!説明文が雑すぎて不安なんだよなー。まぁ、いっか。ランダムさんのいうとーり、だし。
『登録完了しました。またのご来店をお待ちしております。』
ふーやっと登録できた!
「おーい、ケイ。登録できたか?」
「うん、無事できたよ!」
「ちなみに何のスキルを選んだんだ?」
「ランダム押したら[錬金]だった!」
「おいおい、またランダムに頼ったのかよ。
ってお前[錬金]選んだのか?!」
「選んだんじゃないよーランダムで出たんだよ。」
「あ、あぁ。そうだったな。まぁ頑張れよ。
([錬金]がMG1の死にスキルだとは初心者のこいつには言えない…俺の口からは。
運営がその死に加減を仕様だって放置してるのも絶対にいえない!ケイ、強く生きてくれ。)」
「うん!僕、このゲーム。もうちょっと頑張ってみるよ!」
「そうか……。俺は今から冒険者ギルドで剣の素振りしてくるけどお前は?」
「いや、僕スキルランダムにしたから攻撃できるの[光魔法]のライトしかないしいいや。[鑑定]の練習ついでに町のそとに行ってくるよ。」
「あ、あぁ。(こいつはどこまで自分を縛り付けたら気がすむんだろうか。心配だな。
自縛してることに気づいてないとこも…)」
あー、やっと僕の冒険が始まるのか!
とりあえず、町から出て初心者の森というところに行ってみるか!
「じゃあまたな、カズ!」
「無理するんじゃないぞ!怖くなったらすぐに町に入るんだぞ!」
カズは僕のお母さんか??流石にもう高校生だし遊びすぎるってこともないよ!!
「そういや、ステータスっての振ってなかったな、よくわからないしスキルが5枠分埋まってからでもいいかな!」
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